兵庫県に本社を構える大手総合スポーツ用品メーカーのアシックス。これまでに数多くの人気ブランドやヒット商品を展開・発売したことでも知られています。そんなアシックスが新たなコンセプトを元に開発した新商品が「GLIDERIDE(グライドライド)」です。
2019年9月に発売されたばかりのもので、一番の特徴は、底の部分が厚い、いわゆる「厚底シューズ」になっていること。「ランニングシューズなのに厚底?」「履くと走りにくいのでは?」と思う人も多いかもしれませんが、ランニング界では何と、厚底シューズがブームとなっているのです。その証拠に、東京五輪マラソンの日本代表を決める「マラソングランドチャンピオンシップ」では、40km過ぎにスパート合戦を繰り広げた男子の上位3選手が履いていたのは、厚底シューズ。優勝を決めた富士通の中村匠吾選手は、「クッション性の高さなどから強度の高い練習をしても翌日の疲労が抑えられる」とその効果を語っています。
そこで今回は、アシックスの厚底シューズ、グライドライドについて解説していきます。ランニングを始めようと思っているけど、どんなランニングシューズを買えばよいか分からなくて悩んでいるという人は参考にしてみてください。
「もっとラクに、もっと長く」をコンセプトに開発されたグライドライドは、接地時の衝撃を緩衝し、ストライドの効率を高めることで、長距離のランニングを快適にサポートすることにこだわっています。基本モデルとなっているメタライドの走行効率に加えて、軽さやクッション性を重視した設計で、これまでアシックスが積み上げてきたテクノロジーとデザインを組み込んだランニングシューズです。カラーはメンズ用がレッド、ブルー、ブラックの3種類。レディース用は、ローズ色が用意されてます。
こちらのシューズの中で最も特徴的なのが、ソール部分の構造。ミッドソールが2層に分かれており、前足部からつま先にかけて薄くなり、つま先部分が反り上がることで、蹴りだした時の足首の角度変化を抑えることができます。これによってまるで転がるように足が回転するのをサポートすることが可能です。実際に履いてみると、つま先部分が浮くような感じになりますが、いざ走ってみると違和感はほとんどありません。足の回転はスムーズになるものの、走りにくかったり、必要以上にスピードが出るということもなし。普段、走っている時と同じ感覚でありながら、いつもより力を抜いた状態でランニングすることができます。
アシックスが2019年2月に発売したランニングシューズ「METARIDE(メタライド)」の後継モデルという位置づけのグライドライド。メタライドは、グライドライドに比べてソールの部分が硬く、サポート機能が充実しており、極端な言い方をすると、一度、スイッチを入れるとシューズ主導で走るというイメージとなります。一方、グライドライドは、走りをサポートをするものの、あくまで主導権はランナー側にあり、走り方次第でどのようにも対応でき、自分の感覚を大事にしているランナーにはおすすめです。
価格はグライドライドが16,000円なのに対し、メタライドはそれよりも1万円ほど高い27,000円。サポート機能が充実している分、値段が高くなっています。
いかがだったでしょうか?ランニングシューズの流行りは時代の流れとともに変化し続け、今では厚いが人気を集めています。これまでランのタイムが伸び悩んでいる人もこの厚底シューズを履くことで自己ベストを更新することができるかも知れませんよ。