三重県志摩市から度会郡南伊勢町にかけて開催されるトライアスロンの大会「志摩・里海トライアスロン」がスペイン・トライアスロン連盟の公認大会として検討することで一致したと2019年11月13日、志摩市の竹内千尋市長が発表しました。スペインは、トライアスロンの強豪国としても知られ、大会が行われる三重県はもちろん、日本国内でも関係者の間では大きな話題となっています。
そこで今回は、志摩トラ/伊勢志摩・里海トライアスロン大会について詳しくみていきたいと思います。興味がある人は参考にしてみてください。
こちらの大会は、毎年7月に三重県で行われている唯一のトライアスロンの大会。第1回大会は2013年に開催されました。行われる種目は、オリンピック・ディスタンスで行われる「スタンダード」と、スイム・バイク・ランの3つを3人で分担し、チームで合計タイムを競う「スタンダードリレー」の2つがあります。
トライアスロンの定員は800名。参加費用は一般が24,000円で志摩市民は21,000円となっています。一方、リレーの定員は30組で、参加費用は一般参加が36,000円、志摩市民は33,000円。制限時間は、スイムが1時間2分、バイクが2時間、ランが1時間20分です。
第1回大会が行われるまで、三重県はトライアスロンの大会が行われない、いわゆる空白地帯となっており、開催地を模索する中で志摩市の総合リゾート施設「合歓の郷」の協力が得られたため、実施されることになりました。会場が合歓の郷の敷地内だけに限られたことから、スイム0.75km、バイク18km、ラン5kmという短い距離のトライアスロンとスイム0.75km、ラン5kmのアクアスロンの2種目だけの実施となりました。翌2014年からは、浜島町浜島の大矢浜海水浴場にメイン会場が移り、開催時期も7月に変更。オリンピック・ディスタンスをはじめ、4種目が行われ、シドニー五輪に出場したトライアスリートや人気芸人らが出場するなど大会は盛大に行われました。
2015年からは、バイクのコースを志摩市内から隣の南伊勢町まで延長したほか、ランのコースを浜島の中心市街地へ移したため、起伏のある難易度の高いコースとなりました。その後も、ドローンとスマートフォンを活用しながら、大会の様子をYouTubeで生中継するなど新たな取り組みも積極的に導入。2018年には、全国の人気トライアスロン大会ランキングで3位に選ばれました。
志摩市は、2020 年開催の東京オリンピック・パラリンピック競技大会のホストタウンに登録され、スペインのトライアスロンチームの事前キャンプ地に選ばれました。
志摩市では、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、事前キャンプの誘致活動を積極的に展開。2019年8月には、スペイン代表の監督2名が事前視察として来日し、伊勢志摩・里海トライアスロン大会の様子に加え、2021年に開催される「三重とこわか国体」のトライアスロン競技の会場になる浜島町の大矢浜海水浴場や近辺の練習環境、さらには市内全域で練習できる環境などをじっくりと視察。その結果、事前キャンプ地とすることを決め、スペイン・トライアスロン連盟会長が来訪し、事前キャンプにかかる協定締結のため調印式を行いました。
これにより、志摩市では東京2020事前キャンプ誘致受入実行委員会を設立。同委員会を中心に、2020年の大会前1ヶ月前の約2週間、トライアスロン・スペインナショナルチームが事前キャンプを実施するためのサポートしていくことになりました。
また国の事業でもある「ホストタウン」国としても、志摩市とスペインが登録されたので、東京五輪以降も、スポーツの振興や教育文化の向上及び共生社会の実現など、様々な分野において、志摩市とスペインが交流を図るべく取り組んでいくことが期待されています。
いかがだったでしょうか?志摩・里海トライアスロンは、国内のトライアスリートから人気が高いだけでなく、トライアスロン先進国のスペインからも評価される環境で行われている大会です。トライアスリートの人は、ぜひ機会を見つけて参加してみてくださいね。