2020年のワールドカップ大会の誘致が承認された大阪城トライアスロン大会。盛り上がりが期待されますが、一体どんな大会なのでしょうか?大阪城トライアスロン大会のコースや特徴について紹介します。
大阪城トライアスロンは、大阪のシンボルでもある大阪城のお濠を泳いだり、大阪城公園や大阪ビジネスパークまでを走ったりと、大阪の魅力を感じられる大会となっています。
スポーツと文化・歴史を融合した新たな取り組みとして世界に発信し、アスリートや観光客の誘致、地域市民の交流などにつなげています。2017年にはアジアカップ大会として開催され、2020年に行われるワールドカップの誘致も承認されたこと踏まえると、高い評価を受けているレースといえるでしょう。
また、日本で唯一のトライアスロン専門誌である「Triathlon Lumina」では、大会のランキングを決める「Lumina Best Race」で2018年にはベスト12に選ばれました。このランキングはユーザー約3万人に対して、約200レースある大会における結果になります。51.5㎞のレースではベスト6に選ばれ、参加者から熱い支持を受けている大会なのです。
2020年の大阪城トライアスロンの開催は、5月23日(土)と5月24日(日)の2日間。トップ選手で競うワールドカップは23日に行われ、一般選手が参加できるのは24日になります。
大阪城トライアスロンは、2017年には「スポーツ文化ツーリズムアワード」にも選ばれています。「スポーツ文化ツーリズムアワード」は、スポーツ庁、文化庁、観光庁で推進している施策で、スポーツや文化芸術資源の融合によって生まれる新しい地域の魅力を世界に発信し、国内の活性化を図る取り組みに贈られる賞です。
大阪城トライアスロンは、ユニークで他の大会との差別化された点、インバウンド誘致による経済効果が評価され、チャレンジ部門で受賞されました。
大阪城トライアスロン大会のそれぞれのコースをチェックしてみましょう。
スイムは、大阪城トライアスロンの特徴でもある大阪城の東外堀を泳ぐコースです。メディアからの注目も集まる目玉ともいえるでしょう。大きなお濠を泳ぐ珍しい経験ができることはもちろん、海水よりもべたつかず競技しやすいのも魅力的です。コースは特設飛び込み台から入水し、1周回750mを泳ぎます。
バイクはスイム後、大阪城公園から玉造筋、大阪ビジネスパークを周回するコースになっています。大阪上公園の自然や超高層ビルの立ち並ぶビジネス街など、大阪の歴史や未来を感じるエリアを走ります。コースは5周回20㎞です。
緑あふれる森の中、大阪城天守閣を眺めながら走り抜きます。天守閣と沿道に集まった多くの観客に見守られながら走るコースは、5km(2周回)となっています。
大阪城トライアスロン大会の一つの特徴とも言えるスイムですが、トライアスロン会場としてお濠で泳ぐことができるようになったのは、「大阪城東濠の水質浄化プロジェクト」が深く関係しています。
大阪城で世界大会の実施を目指す計画は以前からあり、他の濠から水の流入がない点から、大阪城東濠の環境はスイム会場に適していると考えられていました。
2017年大会の開催にあたって、水質調査のほか、課題確認のための試泳を複数回実施。透明度や酸素濃度など、環境省が定める4項目の水質基準をすべて満たすことができたのですが、安全面の確保が必要でした。そのため、前日まで念入りな藻の繁茂状況の確認や藻の刈り取り、濠のゴミの回収が行われ、大会が開催することができたのです。
翌年以降も水質検査をクリアし、さらに前年よりも水質の改善が見られました。浄化設備費用をクラウドファンディングで募るなど、2020年のワールドカップ開催に向けてプロジェクトの推進は続いています。
大阪城トライアスロン大会は、参加者からも高い評価を受けており、来年の開催時には国内外問わずさらに多くの方が参加することが予想されます。地元大阪のトライアスリートはもちろん、日本各地から参加して、日本の代表的なトライアスロン大会を盛り上げましょう。