トライアスリートをはじめとする運動選手が筋肉を付きやすくするために服用することで知られるプロテインですが、アスリートやボディビルダーなどが摂取する分には問題はないけれど、一般の人が摂取すると逆に太ってしまうという話を耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、プロテインを飲むことで太るのかどうかということについて詳しく見ていきたいと思います。太りたくないからといって、プロテインを敬遠していた人はぜひ参考にしてみてください。
まず、プロテインとは一体、なんなのかというところから確認していきましょう。プロテインとは、分かりやすくいうと、たんぱく質のかたまり。つまり、コンビニで売られているようなチキンサラダが粉末状になっていて、溶かしてドリンクで飲んでいるようなイメージということになります。
種類はいくつかあり、メインなのがホエイとソイ。この他にもカゼインプロテインやビーフプロテイン、エッグプロテイン、えんどう豆を使ったピープロテインなどがあります。アレルギーなどがなければ特にどれを摂取しても基本的には問題ないのですが、唯一、注意が必要なのがカゼインプロテイン。便秘などの症状が出るなど一部の人から健康被害の報告が届いています。そのため、カゼインプロテインが配合されているものは避けた方が良いかも知れません。
先ほど、紹介しましたが、プロテインはたんぱく質のかたまり。つまり、たんぱく質を補うための加工食品ということになります。プロテインを筋力をアップさせるための薬のように勘違いしている人も多いようですが、決してそんなものではないということを理解しておくことが必要です。
では、プロテインを摂取することで筋肉が増えるというメカニズムはどういうことなのでしょう。筋トレなどの運動をすると、筋肉や血液が負荷を受けるのでダメージを負った状態になります。体はたんぱく質を使って元通りに修復をしようとしますが、その際、必要なたんぱく質が足りていないと修復する栄養素が足りないため、自分の筋肉を分解することでエネルギーを補充しようとします。つまり、タンパク質が足りない状態で筋トレを行っても、筋肉量は一向に増えないということになり、逆にいうとプロテインなどでたんぱく質の量をきちんと確保しておくことにより、筋肉の分解を防ぐことができるのです。
これまでに紹介しているように、プロテインはあくまでたんぱく質であり、筋肉の量を勝手に増加させてくれる魔法の薬というわけではありません。たんぱく質なので、カロリーがあり、通常の食事で十分に栄養が足りている人が追加でプロテインを摂取し、そのまま運動をしなければ、プロテインの分だけカロリーを余剰に摂取してしまうことになるので、太ってしまうということも考えられます。ただし、注意しなければならないのは、プロテインのカロリーは1回あたり120キロカロリー程度。おにぎり1つ分になるかどうかのものです。ですので、プロテインによって太るというのは考えにくく、プロテインを300キロカロリーも400キロカロリーも摂取しているのであれば、それは摂取しすぎで、飲む量を考え直すべきだと言えます。
では、プロテインはどんな時に飲むのが良いのでしょうか?必要なたんぱく質を食事によって摂取しようとするとかなりの量の食事をしなければならないため、たんぱく質だけをピンポイントで摂取したい時におすすめ。例えば、食欲があまりない時や寝る前にたんぱく質を補給しておきたい時、朝の食事でたんぱく質をとりたいけれど時間がない時、筋トレ直後にたんぱく質を補給したいけど、すぐに食事をするのが困難な時などです。
自分の食生活でどれくらいのたんぱく質を摂取することができているのかを把握して、効率よくプロテインを摂取するのが理想的な摂取の方法だといえます。
プロテインを摂取すると太るのかどうかについて見てきましたが、中にはプロテインについて、誤った認識をしていた人もいたのではないでしょうか?プロテインはあくまでたんぱく質を効率よく摂取するものだととらえて、自分の体にあったタイミングと量を服用するようにしましょう。