「輪行」とは、遠方でもサイクリングを楽しみたいときに利用する手段。電車やバス、飛行機などの交通機関を使用して自転車を運びますが、このときに自転車をそのまま持ち込むのではなく、「輪行バッグ」や「輪行袋」に自転車を収納します。 自宅から走れる距離は限られていますが、輪行をすることによりサイクリングの世界がグッと広がります。そこでこの記事では、輪行する際の必需品・輪行バッグや輪行袋について紹介します。
「輪行バッグ」「輪行袋」にはいくつかのタイプがあります。焦って購入するのではなく、どんなタイプが自分にとって使いやすそうかチェックしてから選ぶようにすると良いでしょう。
輪行バッグや輪行袋には「縦置き型」「横置き型」の2つのタイプがあります。
縦置き型の場合は、収納したときに横幅が短くなるためコンパクトで邪魔にならないというメリットがあります。その反面、エンド金具と呼ばれる部品が必要となるため、この金具を装着する手間がかかるということ、そしてエンド金具を忘れてしまうと輪行が不可能になってしまう点がデメリットです。また、横置き型の場合は収納する際に車体を逆さまにするだけなので、手間がかからず袋に収めることができますが、横に長い形で運ぶため、電車の中で邪魔になりがちな点がデメリットといえるでしょう。
縦置き型・横置き型どちらをとってもメリット・デメリットがあります。どちらを選んでも使っているうちに慣れることができますので、参考までに周りの人の意見を聞いてみるのも一つの手です。
輪行袋に入れたら、いったん担いでみて安定して運べるかどうかを確認してみましょう。担ぐときには、腰に負担がかからないように体に沿わせて持ち上げることがポイントです。
現在、さまざまな輪行バッグや輪行袋が販売されています。ここでは、運びやすい・使いやすいといった点に注目して、おすすめの輪行バッグや輪行袋をご紹介します。
サイクリストの間で定番とも言われている輪行袋。エンド金具を装着する縦置き型です。重量は235 gと非常に軽量ですが丈夫なので人気。使わないときにはボトルケージに収納できるサイズになるので、持ち歩きも楽々。
横置き型の輪行袋です。畳んだ自転車にかぶせるだけで収納できるシンプルな作りになっているので、スピーディーに完了。内側についているポケットが収納ケースとして使用できるデザイン。使わないときにはコンパクトになります。重量は297gと軽量。
女性の目線で開発された輪行袋です。使いやすさが最優先されている点が特徴で、前輪・後輪を外してひっくり返して入れるだけで収納が完了。難しい作業をしたくない、という人におすすめです。重量は420g。
輪行はサイクリングの楽しみを広げてくれますが、行う際にはさまざまな面で注意が必要。ここでは、輪行を行う場合に注意しておきたい点についてご紹介します。
まず、輪行する際には移動手段を確認することになります。バスや電車に乗車する場合には、輪行袋に収納したロードバイクを持ち込めるかどうかをチェックしておきましょう。
また、輪行をする場合には、非常に大きな荷物を持って電車やバスなどに乗り込むことになります。そのため、混み合う時間は避けるのがマナー。間違っても通勤時間帯の電車を利用しないように注意してください。
ロードバイクの組み立てや分解を行う場所は、どこでもいいというわけではありません。多くの場合駅で作業を行うことになりますが、当然入口の近くは避けましょう。また、点字ブロックがない場所を選ぶのもマナー。広い場所を見つけて、ほかの人の邪魔にならないように作業を行ってください。
また、輪行を行う前には、事前にしっかりと練習しておきましょう。当日外でもたつかずにスピーディーに作業を行うためです。
電車に乗る際には、乗車位置は先頭または最後尾を選ぶのがマナーです。大きな荷物を持って乗ってもほかの人に迷惑をかけてしまわない場所を見つけて乗車することがポイント。空いている時間だからといって車両の真ん中や乗り降りを遮る場所に陣取らないように気をつけてください。
輪行を行う場合には、ある程度ロードバイクで走ってきた後というケースも多いでしょう。非常に汗をかいている場合には、電車に乗る前に汗を拭うことを忘れずに行うとスマートですね。
輪行バッグの紹介と、輪行を行う場合の注意点について紹介しました。
輪行は、ロードバイクの楽しみ方を何倍にも広げてくれます。いつもと違う場所を走ってみたいな、と思ったら、ぜひ輪行にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。使いやすそうな輪行バッグや輪行袋を探して、ぜひサイクリングを楽しんでください。