トライアスロンは、スイムとバイク、ランの3種目で争う競技です。しかし、トライアスロンの中でも距離ごとに違いがあることはご存知でしょうか。トライアスロンは距離が長くてつらいというイメージがある人も、短距離のスプリントディスタンスなら挑戦しやすいかもしれません。
トライアスロンは3つの種目で争われますが、さらにその距離の違いによって分類されます。距離については明確な定義があるわけではなく、イメージとして各種類の目安をご紹介します。
スプリントは、日本語でいうと短距離走や全力疾走を意味します。トライアスロンにおけるスプリントも最も短く、他の距離のトライアスロンと比較してスピーディーにレースが進みます。
大会によっても違いがありますが、スプリントはショートの半分の距離がほとんどです。スイムが0.75kmでバイクは20km、ラン5kmとなっております。ほかにもスーパースプリントというもっと短いレースもあります。
ショートは50km前後の距離を競い、トータル51.5kmのコースが一般的です。オリンピックや国際大会で採用されている距離なので、オリンピックディスタンスとも呼ばれます。
ミドルの距離は大会によって異なります。短いものなら80kmから、長いもので130kmまであるでしょう。距離が異なるので、参加前に確認しておくとスムーズです。
ロングは200kmを超える競技となります。その分競技時間も長くなり、10時間を超えることも珍しくありません。さらにロングよりも長いアイアンマンレースともなると、距離はスイム3.8km、バイク180km、ラン42kmというトータル226kmに及ぶレースになります。
このアイアンマンの半分の距離がアイアンマン70.3です。これは半分の距離である113kmをマイル表示したもの。また、オリンピックディスタンスをアイアンマン51.5と呼ぶこともあります。
トライアスロンというと、とにかくフィジカルもメンタルも人並み以上の強靭さが必要だと思われがち。しかし、最初は誰であっても初心者です。アイアンマンを目指すにも、まず各競技の距離を続けて行えることを目標に取り組みましょう。
例えば、スイム750m泳ぐだけでも初心者にとっては大変なことです。大会に出場したことがないトライアスロン初心者であれば、まずはスイム50m程度を連続して泳いでみて、徐々に距離を伸ばしていきましょう。
トライアスロンだからといきなり長距離のレースに出場するのは、トラブルの原因にもつながります。はじめから長距離を目指すのではなく、各競技でこなせる距離からスタートしてください。短い距離でそれぞれの競技における基本やフォーム、連続して競技を行う感覚を身につけましょう。
トライアスロンというと過酷なイメージがあるかもしれません。しかしスプリントは初心者も多く、一般の人でもエントリーしやすいのが特徴です。そのため、国内で行われるトライアスロン大会の中には初心者向けも多数開催されています。ビギナーを歓迎している大会は、講習会などビギナーサポートが用意されていたり、ビギナー向けの情報が発信されていたりすることも多いです。
また、スプリントは短距離でスピーディーなことも魅力のひとつ。今までロングやスタンダードに取り組んでいて飽きてきた人や、いつもと違う感覚でレースを楽しみたい人にもおすすめです。
体力がないからトライアスロンなんて無理、と決めつけている人もいるかもしれません。しかし、例えばスプリントなら1時間半から2時間程度の競技時間です。これはフルマラソンなどと比べても極端に過酷ではありません。決して超人にしかできないスポーツではないでしょう。
スイムなど特定種目の練習を積めば、運動経験がない人でもトライアスロン完走を目指すことはできます。まずは安全に楽しむことを目標にし、チャレンジしてみてください。