企業のトライアスリートへのサポートとして、企業の実業団チームとして迎え入れる方法があります。選手は社員として生活の不安を持たずにトレーニングに励める環境を提供され、企業を代表して優秀な成績を収めることにつながります。実業団チームであれば、トライアスリートたちはトレーナーやトレーニングコース、プールなどの施設も提供され、良い環境下でのトレーニングが可能です。
三井住友海上では、スポーツ支援としてトライアスロン部を創設・運営しています。2014年、古谷純平選手の入社を気に発足されたトライアスロン部では、まだ新しいながらも毎年、数々の大会で優秀な成績を収めています。古谷選手は、2016年、2017年、2018年NTTトライアスロンジャパンランキングで年間1位に輝いています。
日本食研では、スポーツや文化を支援してきた一環として、1998年にトライアスロン選手1名の入社とともに実業団トライアスロン部を発足しています。これまでに男女含めた数多くのトライアスリートを迎え入れ、国内外で優秀な成績を残してきました。西日本唯一の実業団トライアスロンチームとして、日本代表選手やオリンピック出場候補者を輩出する環境が整えられています。
いくつもの企業がトライアスリートへの支援を行っていますが、日本で初めて企業が興したトライアスロン部はトライアスロン実業団「チームテイケイ」でした。1991年に日本最古の大会で優勝を収めた谷新吾選手が入社したテイケイ株式会社のトライアスロン競技部です。
トライアスロンだけでなく、パラトライアスリートへの支援に力を入れる企業もあります。
ブリヂストンでは、チームブリヂストンとしてさまざまな競技へのスポーツ支援にも積極的です。パラスポーツの支援も積極的に行っており、パラトライアスロン選手への支援も始めています。これまでもパラリンピック出場経験を持ち、世界的な大会でも優秀な成績を収めている谷井真海選手がチームブリヂストンのサポートの元で戦っています。
タムロンでも、障害者アスリートへの支援を行っています。タムロンの支援方法は社員として迎え入れるのではなく、アスリート支援プログラムとしてパラトライアスリートを支援する仕組みです。写真の力でスポーツの魅力と可能性を伝えて行くという、カメラレンズを扱う精密光学メーカーらしいコンセプトです。
優秀な大学のトライアスロン部へ企業が支援するというケースもあります。
日通は、2018年05月に流通経済大学トライアスロン部との間でスポンサー契約を締結しています。陸・海・空の輸送モードを持つグローバルロジスティクスソリューションの日通が、スイム・バイク・ランで夢を追いかける優秀な若きトライアスリートに共感し、実現した支援です。流通経済大トライアスロン部は、優秀な選手が全国から集まる強豪で、オリンピック選手の輩出も期待されています。
トライアスロンもパラトライアスロンも活躍が期待される2020年東京オリンピック・パラリンピックへの支援を行う企業も出ています。
ダイワハウスは東京オリンピック・パラリンピックスポンサーとして、特設サイトにてトライアストンの魅力を伝えています。施設建設はもちろんのこと、障害者スポーツのアスリート(チャレンジドアスリート)の出張授業やリサイクル金属でメダルをつくる『みんなのメダルプロジェクト』など、さまざまな取り組みを行っています。
東京オリンピックを目前に頑張るトライアスリートを、企業もさまざまな方法でサポートしています。人気が高まっているトライアスロン・パラトライアスロンなので、ぜひ選手の活躍を期待し、精いっぱい応援しましょう。