今回のブログ担当は堀内です!9月に新潟県の佐渡島で開催されたトライアスリートに人気の大会
「2019佐渡国際トライアスロン大会」にトライアスロン部メンバー2名で参加をしてきました。
新潟県佐渡市で行われ、2017年「トライアスリートが選ぶ、人気大会ランキングTOP30」(Triathlon Lumina 2018年4月号 付録『TRIATHLON RACE GUIDE 2018』より)でも宮古島を抑えて1位になっている国際トライアスロン大会です。
エントリーには過去3年以内のオリンピックディスタンスの完走経験が必要で、そこからさらに抽選になるのでとても狭き門となっています。
トライアスロン部から6名エントリーし私を含め2名が見事!?抽選に当たり参加をしました。当選して嬉しい気持ちと、過酷なレースが待っている恐怖があり、エントリーが決まった時はなんとも複雑な気分でした。
種目はAタイプとBタイプがあります。一般的に言うロングディスタンス(A)とミドルディスタンス(B)で距離はAタイプがスイム4.0㎞・バイク190㎞・ラン42.2㎞、Bタイプがスイム2.0㎞・バイク108㎞・ラン21.1km。私たちはBタイプ。
この大会の最大の魅力は佐渡島全域を使ったトライアスロン大会であることと透明度の高い日本海を泳ぐことができることです。
ちなみに過去には有名人も多く参加していて、東野幸治さん、安田美沙子さん、菊池弁護士が番組企画で参加されていたことはご存知の方も多いと思います。
レース前日、土曜日の早朝に家を出て9時発のフェリーに乗るために新潟港まで約3時間。フェリー乗り場には1時間前までの到着が必要なので午前5時に家を出ました。
今回はカーフェリーを使って佐渡に向かいました。車を載せる場合には車検証をお忘れなく!それと二等船室の場合には場所を確保するために荷物とかバスタオルなどでスペースを取ると良いと思います。
カーフェリーには運賃によって「スイートルーム」「特等」「1等」「2等」と客室が異なります。僕たちは一番安い「2等客室」広間の共同客室なのでザコ寝状態。タオルを敷いてスペースを確保し食堂へ。
食堂は高速のサービスエリアのようでした。ラーメンはGood!たこ焼きはまあまあでした。佐渡汽船のおすすめはカレーだそうです。結構辛めでした。
参考までに。2等客室は飲食OKとNGのエリアがあるのでお好みでチョイスされると良いと思います。飲食OKエリアは宴会場のように飲み会が開催されていました。一方飲食禁止エリアは仮眠室状態です。当然ですが周りはほとんどトライアスリートでした。
約2時間30分の船旅を終え佐渡に到着しました。チェックイン➡競技説明会まで少し時間があるのでしばしの佐渡観光。とにかく海がキレイでした!!
夕方に競技説明会の行われている体育館に向かいエントリーと競技説明を受けました。このあたりから徐々に緊張感が増してきます。説明会の最後にエントリー用のリストバンドを渡されチェックイン完了です。
その後宿に帰り早めの夕食&就寝。島ならではの海鮮料理を堪能。カニが美味かった!
起床は4時。こんな早朝にも関わらず朝食が用意されていました。地域の宿舎も佐渡トライアスロンをサポートしてくれているんですね。
同じ宿の参加者は既に出発している様子でしたがマイペースで準備をしてスタート会場へ向かいました。
5時半には会場入りして受付。ボディーマークやトランジットのバイクの準備やらレース前の補給をしているとあっという間に時間が過ぎてしまいました
6時にレースがスタートしました。今回はミドルディスタンスなのでスイムは2.0㎞。オリンピックディスタンスの1.5㎞スイムが29分くらいなので少し余裕を持って45分設定。
以前に参加した海のレースは海岸線を泳ぐコースでしたが、今回は沖に向かって1km以上泳ぐコース。スタート前はとても不安でした。
波に向かって泳ぐのですごく体が揺れることを体験し不安が倍増しました。レース前にTEAMKENSの原田コーチにお会いしてアドバイスをもらいました。
そんな不安だらけのままレーススタート。最初は砂浜走り(歩き??)波に飛び込む。すごく綺麗な海を楽しみにしていましたが、前日の雨の影響もあり少し濁り気味の海水でしたがすごく気持ちよく泳げました。
原田コーチからのアドバイスは外側のコースを自分のペースで泳いだ方が良いということでしたが、結局人に揉まれて内側のコースに弾かれてしまいました。
でも今回は自分のペースで余裕を持ったスイムを心がけていたので、波の揺れや海水の濁り、人の多さを気にすることなく泳ぐことができました。
トラブルとしては、人に蹴られてゴーグルが2度外れたこと(まあこれはよくありますが)それとガーミンのベルトが外れかけ海中で付け直しました。でも余裕をもったペース配分をしていたので特に焦らずゴールすることができました。
余裕を持ったペース配分。これに尽きます。おすすめは試泳で心拍数をしっかり上げておくこと。スタート前の緊張のドキドキはせいぜい80bpm程度です。
今回レーススタート時に150bpmくらいまで上げました。それもあってスタートが楽には入れました。心拍の上げ方ですがレース中は2ビートキックしかしませんが、16ビートキックで試泳をして心拍を上げるのが僕のやり方です。
バイクカテゴリーは108km。バイクで水分を摂ろうと思っていたのでトランジットでは特に補給をせずに約1.5分でスタート。練習で100㎞までは走ったことがあったのでペース等も心配なし。しかし佐渡のバイクコースはアップダウンがとても激しくきついという評判だったためそこが不安でした。
結果、アップダウンとてもキツかったです。ただこれまでのレースの中で一番楽しめたのも事実。こんなキツいのに楽しい??立派なトライアスリートMになれました(笑)
何が楽しかったかというと、景色がとても綺麗でした。山を登りきった後の下りのスピード感、山道コースなのでカーブありトンネルあり、海岸線のコースでは風を切りながら走ることができるとても充実したコースです!
このバイクコースを走るだけでも出場価値は絶対アリおすすめです♪
今回の失敗はあらかじめ給水ボトルを準備してこなかった事です。レース情報を調べている段階で各エイドでは水、スポーツドリンク、コーラ入りのボトルを渡してもらえると書いてあったのでトランジットで水分を摂りませんでした。
エイドをあてにしていた為、最初のエイドまでスイム上がりのカラダで30㎞水が飲めないのはホント辛かったです。エイドの各距離までチェックしておくべきでした。
なんとか最初のエイドに到着し無事給水ができました。サポートがしっかりしている佐渡のエイドではボトルの手渡し、空ボトルを投げ入れるボックスを初体験しレース感を味わえたのが良かったです。
バイクパートで一番きつかったことは眠気でした。レース中に眠くなるのは初めての経験で脚に力が入らずとても苦しかったです。前の夜も5時間は寝てるので睡眠は足りているはずだし、レース中アドレナリンも出ているはずなのになぜだろう。。。
そんな時ロング対策としてカフェイン補給用に携帯していた「梅丹ゴールド」を飲み続けて眠気を抑えてなんとか走りました。
前日の下見旅が凄く役立ちました。80㎞地点の最後の激坂×2を想定できていたので疲れてはいるもののラストスパートのエネルギーをそこに使うことができて無事バイクを終えることができました。
あとで調べて分かったことですがこの様なレース中に起こる眠気の原因は2つ。1つは脱水症状、もう1つは糖分の摂り過ぎによるものだそうです。僕の場合はトランジットで水分を摂らずに30km走ってしまったため「脱水症状」だと思います。
脱水症状による眠気は低ナトリウム血症からくるものらしいです。スイムで24°Cの水温のなかウェットスーツで45分泳ぐとおよそ1.5L程の水分を失い、加えてバイクで30km無補給でした。脱水症状のカラダにカフェイン入れようと梅(塩分)を摂ってしまったので間違いだらけでした。反省です。
もう1つの糖分の摂り過ぎによるものは、血糖値を上げるために饅頭やチョコレートを食べると思いますが急激に糖分を摂るとインシュリンが出て逆に低血糖状態になり眠くなってしまうそうです。糖分の摂り過ぎにも注意ですね。
ランは21.1㎞。ここのトランジットは急がず着替えを済ませスタートラインまで呼吸を整え、自分に気合を入れながらゆっくり歩きました。トランジットエリアの応援が良く聞こえてきてこれがホントに力になる。感謝。
当日の気温26°C。入りの10kmは暑さでペースを上げることができず沿道の方から氷をもらい頸動脈を冷やしながら走りました。身体を冷やすための水は最初は避けていましたがそれは間違っていました。エイドで冷やすと良いという声が聞こえてきたので最後はびしょ濡れになるまで全身で浴びました。結果これが良かったです。
疲労感が強くランのスピードを上げることができませんでした。暑さもありましたが、今思えばバイクのトランジットの時に水分を摂らず頑張ってしまったことが尾を引いていたのかもしれません。
アミノ酸等のエネルギー補給は10㎞で1本だけしかしませんでした。結果折り返し後のエイドで配られている梅干しを大量に食べてました。(塩分の摂り過ぎも危険なのでマネをしないでください)
周りのランナーを見ていてまねさせてもらったことは、エイドで配っているスポンジを首元や肩に入れたまま走ることです。最初はゴツゴツしてかっこ悪いなと思っていましたが自分もやってみると暑さ対策にはバッチリでした。
ふらふら状態でしたが梅干しで補給をし続け最後の商店街を最後の力を振り絞り走る。沿道の方の「おかえりー」とか「あとちょっとー」の声援が力になりすごく感動的でした。
会場に入りとゴールゲートが見えてくると選手ひとりひとりの名前を読み上げてくれます。ついにゴール。声援に押されながら珍しくガッツポーズしてしまいました。フィニッシャータオルを肩にかけてもらった瞬間が最高の気分でした!
レース後は普段とは違い体が何も受け付けてくれませんでした。佐渡ということもありレース後に1泊しました。ビールや島の料理を楽しみにしていましたが気持ち悪く食道がつまっている感覚がしばらく続きました。恐るべしミドル。
疲労感はフルマラソン程度のものでしたが結構長引きました。いつものレース後に比べて体調が悪く頭痛と呼吸がなかなか整わず苦しかったです。ストレッチをして背中を伸ばし肺に空気を入れる感覚がとても心地よく新発見でした。
ただ、特に体を痛めたところはなく余裕を持ったレースプランを遂行できたことは良かったと思います。
帰りのフェリーが5時30分発だったので早朝3時に起床、ほとんど寝れませんでした。その影響もあり帰りのフェリーでは海上景色を惜しむこともなく2等客室でレンタル毛布を借りて爆睡。
新潟港に到着し特に渋滞もなく東京に戻り再び爆睡しました。
初のミドル挑戦の佐渡トライアスロンの3日間はとても貴重な思い出になりました。今までスキーやマラソン、MTBなどの色々なレースに出てきましたが間違いなくNO1です。
オリンピックディスタンスの経験者は絶対にエントリーしてみるべきだと思います。ちなみにミドル完走後にロングに出たいとは1ミリも思いませんでしたが。。。とにかく佐渡の人気が高いことは体感できました!
はるばる佐渡まで日帰りで応援にきてくれた安藤さんと君崎さん本当にありがとうございました。それと現地でアドバイスをくれた原田コーチにも感謝です。
原田コーチはなんとロング佐渡国際Aタイプで2位でした!!本当に鉄人です。おめでてとうございます!!
次の出場予定は9月末の九十九里トライアスロン。トライアスロン部の今期最終戦にもなるので頑張りたいと思います。最後までおつきあいありがとうございました。
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