トライアスロンのトレーニングで必要となるサイクルパンツ。レース本番では、トランジションで着替える必要がなく、スイム・バイク・ランの3種目を続けて行える、トライスーツ(トライアスロンウェア)を着用して競技に臨む方がほとんどだと思いますが、通常のバイク練習時に、トライスーツを着て一般道に出るのは抵抗があるという方もいるのではないでしょうか。しかし、ロードバイクやトライアスロンバイクといった、競技向けの自転車は、一般的なシティサイクル(ママチャリ)とは違い、サドルにクッション性がないため、普段着での走行は、お尻などのサドルに当たる部分や足の付け根に痛みを感じやすくなっています。そこで今回は、バイク練習時におすすめの、サイクルパンツをランキング形式でご紹介させていただきます。バイクトレーニング中のお尻部分の痛みに悩んでいる方や、どのサイクルパンツを選べばよいかわからないという方は、ぜひ、参考にしてみてください。
目次
サイクルパンツとは、お尻部分にパッドが付いており、走行中の衝撃をやわらげて痛みを緩和させる、サイクリング専用のパンツのことです。レーサーパンツ(略してレーパン)ともいわれています。
トライアスロンのバイク種目で使用するロードバイクやトライアスロンバイクは、サドルが硬く狭いといった特徴があります。これは、サドルにクッション素材を使用しないことで、自転車の軽量化を図るためです。
自転車に乗る際に、人と自転車が触れる部分は、ハンドル、ペダル、サドルの3箇所しかありませんが、これは、自転車の乗り心地にも大きく関わってくる部分でもあります。しかし、競技用の自転車は、基本的に「乗り心地」よりも「速く走る」ことに重点に置いているため、サドルを含めたさまざまなパーツが軽量化されています。
自転車の軽量化は、漕ぐ力がダイレクトに伝わって加速しやすくなり、登りのコースも速いスピードで走ることができるなどのメリットがありますが、身体に走行時の振動が伝わりやすくなります。特に初心者の方は、脚にまだ十分な筋肉が付いていないことから、サドル部分に体重がかかりやすくなっているため、特に痛みを感じやすい傾向にあります。
そこで活躍するのが、お尻部分の痛みを緩和するサイクルパンツです。
サイクルパンツの着用には、以下のようなメリットがあります。
トライアスロン本番では、基本的に、サイクルパンツではなく、トライスーツ(トライアスロンウェア)を着用して競技に出場します。
トライスーツ(トライアスロンウェア)とは、肌に直接着用し、そのまま、スイム・バイク・ランの3種目を続けて行うことができる、トライアスロン専用のウェアのことです。トライスーツには、スイム専用のウェアの下に着こむ、速乾性が高いタイプと、スイム・バイク・ランにそのまま続けて使用することができる、防水性の高いタイプのものがあります。
選手によっては、スイムでは上半身裸で泳ぎ、バイクパートでサイクルジャージやサイクルパンツを着用するという方もいますが、トライアスロンでは、種目と種目の間のトランジションもレースのタイムに影響してくるため、着替えにかかる時間を考慮して、トライスーツを着用する方が多い傾向にあります。
しかし、トライアスロンのバイク練習時に、このトライスーツを着用して外に出るというのは、抵抗があるという方もいるでしょう。サイクルパンツは、レース本番では必要ありませんが、長時間のバイクトレーニングには用意しておきたいアイテムの一つになります。もちろん、サイクルパンツは、ロードバイクやトライアスロンバイクだけでなく、クロスバイクやマウンテンバイクに乗る際に着用しても、同様の効果を発揮してくれます。
サイクリングパンツの形状は、主に、「パンツ(ショーツ)」、「ビブショーツ」、「ロングパンツ」、「ビブロングパンツ」の4種類があります。また、下着の代わりに履くことができる「インナーパンツ」、女性には、「スカートタイプ」のサイクルパンツもおすすめです。
パンツ(ショーツ)は、膝上くらいの丈の長さで、最もスタンダードなタイプになります。特に夏場など、暑い時期に着用するのが
おすすめです。丈が短いため、脱ぎ着しやすいですが、ずり下がりやすいため、短時間のライディングに向いています。
ビブショーツは、パンツに肩ひもがついた肩掛けタイプで、走行中に股間部分のパッドがズレてしまうのを防ぐ他、腹部の締め付けが気にならず、ライド中にパンツが下がってきたり、ペダリングの際に前傾姿勢をとっても背中が見えたりする心配がないといったメリットがあります。長時間のライディングにおすすめです。ただし、トイレが不便で、見た目に抵抗を持つ方もいます。
ロングパンツは、長さが足首まであり、「サイクルロングタイツ」ともいわれています。丈が長いため、秋冬など寒い時期のライディングに適している他、紫外線対策として着用することも可能です。夏用はUV 加工されているものが多く、冬用は裏起毛で防寒対策に特化したものが多い傾向にあります。パンツタイプと同様、ずり下がりやすく、腹部を締め付けやすいといったデメリットがあります。
ビブロングパンツは、ロングパンツに肩ひもが付いた、ビブショーツの丈が長いタイプになります。ビブショーツと同様、腹部の締め付けがなく、ライディング中にパンツがずり下がってきたり、前傾姿勢をとる際に背中が見えたりする心配がありません。また、お腹や脚が冷えるのを防ぐことができ、寒い時期でのライディングに適しています。ただし、トイレが不便です。
インナーパンツは、ボクサーパンツにパッドが付いており、薄手で、下着の代わりに履くことができるタイプのものになります。インナーパンツだけで外に出ることはできません。他のタイプのように、ピタッとした見た目や履き心地が気になるという方は、普通のズボンの下に着用する「インナーパンツ」の使用がおすすめです。
スカートタイプは、女性向けに作られたサイクルウェアで、サイクルパンツの上からスカートをはくことで、サイクルパンツ特有のピタッとした見た目や履き心地の抵抗感をなくすことができます。
サイクルパンツのサイズ選びは、走行中のペダリングのしやすさなどにも関わってくるため、大切なポイントの一つになります。
着用して乗車した際、サイズがきつすぎずゆるすぎず、適度な締め付け感があり、下腹部から大腿部の骨盤部分がフィットしていると、股間部分のパッドが安定するため、ペダリングの向上に繋がります。
もともとサイクルパンツは、自転車乗車時に前傾姿勢がとりやすいように設計されているため、サイクルパンツを着用した際、直立時に肩ひもがきつく感じたり、お尻がダボついたりするのが気になる場合があります。そのため、自転車乗車時の前傾姿勢ではちょうど良いフィット感のものでも、直立した姿勢だとサイズがキツいと感じることがあります。ただ、直立時にお尻のパッドが浮いている場合は、サイズが大きい可能性があるため、ワンサイズ下のものを選ぶようにするのが良いでしょう。
サイズが緩いものを選んでしまうと、走行中にパンツが下がりやすくなったり、パッドがズレやすくなったりして、走行時の衝撃を吸収するというサイクルパンツ本来の効果を発揮できなくなる他、サイクルパンツの生地・パッドと肌が擦れて痛くなるといったトラブルも発生しやすくなります。
サイクルパンツに使用されているパッドの素材や厚さはメーカーによってさまざまで、男性用と女性用で形状が異なるものもあります。
自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
まず、バイクトレーニング時に走る距離が、短距離の場合は通気性の良いパッドを、長距離の場合はシリコン素材や3Dゲルで作られた柔らかめのパッドを使用するのがおすすめです。長時間のライディングは、サドルに接触している時間が長い分、股間やお尻部分の痛みを感じやすくなります。パッドが厚めのものは、ムレやすく、自転車から降りた際に歩きにくいといったデメリットもありますが、痛みを予防することが目的であるならば、長距離のトレーニングには、パッドが厚めでクッション性の高いものを使用するのがおすすめです。
また、パッドを縫い付けている部分は、股ずれを起こしやすくなる原因になることもあるため、縫い目にも着目して商品を選んでみると良いでしょう。
サイクルパンツは、季節にあったものを選ぶようにしましょう。暑い季節のサイクリングでは、紫外線対策や汗対策が必要となりますが、夏用や春夏用のサイクルパンツは、吸汗速乾性のある素材を使用することにより、汗によるムレや汗冷えを防げるもの、UVカット加工で紫外線対策ができるものなどがあります。吸汗性や速乾性が高い素材には、ポリエステル製100%がおすすめです。
また、寒い季節では防寒対策が必要となってきますが、冬用や秋冬用は、裏起毛素材や防風素材を採用したものが多いため、走行中に体温を逃すことなく、暖かさを維持することができます。
各製品の性能や生地の素材などに注目して、季節に合ったサイクルパンツを選ぶようにしましょう。
サイクルパンツは、メーカーによってデザインも異なりますし、カラーバリエーションが豊富な商品もたくさんあります。サイクルパンツを選ぶ際に、機能やサイズはもちろん重要ですが、自分が好みだと思うデザインや、今自分が使用している自転車やヘルメット、シューズなどの色・柄に合わせて商品を選んでみるのも、サイクルパンツを選ぶ方法の一つです。また、現在販売されている白色のサイクルパンツは、透けにくくなっているものも増えてきているため、女性の方でも安心して着用することができます。
サイズ | S、M、L、XL、XXL |
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価格 | 3,280円 |
色変更 | 全4色(パッド部分) |
3D パッド付きロングパンツです。生地は薄手生地で春夏用となっています。生地や滑り止めゴムは、日本の繊維試験センターで検査を行っており(ホルムアルデヒド検査及びpH検査)、肌への安全性を確認しています。3Dパッドはヘタリにくいゲル入りで、やや厚めです。ウエストは紐で調整します。
サイズ | S、M、L、XL、XXL |
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価格 | 4,198円 |
色変更 | カラー 全3色 |
UV カット(UPF50+)、抗菌防臭、熱反射、吸汗速乾、透気透湿、再帰反射の機能が搭載された、メンズ用サイクルパンツです。3D立体縫製による抜群のフィット感とペダリングのしやすさで、長時間のライディングをサポートします。
サイズ | S、M、L、XL、XXL、XXXL |
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価格 | 2,980円 |
色変更 | ー |
クッション性が高く、ビギナーの方にもおすすめです。抜群の吸汗性と通気性を持ち、ムレずに快適な状態を維持できます。パンツには反射ストライプが付いているため、夜間走行の安全性を高めます。カラーバリエーションも豊富です。
サイズ | S、M、L、XL、XXL、XXXL |
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価格 | 1,398円 |
色変更 | 全6色 |
防水、撥水機能で通気性に優れた、クッション性の高いGEL パッドを搭載。伸縮性がありしめつけ感がなく、型崩れしにくいため、どんな動きにも違和感なく着用できます。生地は国内検査済みで、安心の品質です。ご家庭で洗濯可能となっています。
サイズ | S、M、L、XL、XXL |
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価格 | 1,298円 |
色変更 | 全3色 |
人体工学に基づいて開発された、新型立体設計のサイクルパンツです。適切な衝撃緩衝と圧力の分散により、お尻部分を有効的に保護します。弾力性と柔軟性があり、速乾性にも優れているため、履き心地も快適です。画像の商品は裏側ですが、表は黒の無地になっています。
サイズ | S、M、L、XL |
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価格 | 4,999円-8,507円 |
色変更 | 全3色 |
高い吸湿排汗で速乾性があり、伸縮性と弾力性に優れた、色褪せにくいナイロンの素材を採用。イタリア輸入のパッドは、湿排汗効果が高いのが特徴です。中距離のバイクコースに適しています。高度のストレッチ素材で、筋肉圧縮を提供します。
サイズ | S、M、L、XL、XXL |
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価格 | 7,600円-13,200円 |
色変更 | カラー ー |
吸収速乾性、ストレッチ性、UV カット機能(UPF50+)、抗菌防臭のある素材を使用した、穿き心地抜群のロングパンツです。コーディネートを楽しむことができるカジュアルなデザインで、腹部はゴムになっていないため、ライディング中も締め付けが気になりません。パッドは、乗車姿勢を選ばない、ビギナーからベテランまで使えるハイエンドタイプの「3D-ネオプラスパッド(女性用)」を装備。着用感も軽減されています。
サイズ | S、M、 L |
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価格 | 3,260円 |
色変更 | 全2色 |
ペダリング時もしなやかに伸縮する、柔軟性抜群のしっかりとした素材を採用。速乾性があり、汗による不快なベタつきを抑えるのはもちろん、汗冷えを防止して走行中のパフォーマンス低下を防ぎます。3Dスポンジパッドには通気口が設けてあり、適度な厚さと溝がある、女性専用設計です。
サイズ | S、M、L、XL |
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価格 | 2,299円-2,599円 |
色変更 | 全3色 |
肌触りが良く柔らかい生地表面と、先進縫製技術により、摩擦を軽減して不快さを最小限に抑えたつくりとなっています。さらにメッシュを採用しているため、通気性があり、汗が原因の蒸れも軽減してくれます。強化保護3Dパッドが座る骨をサポート。女性の敏感エリアを保護します。
サイズ | S、M、L、XL、XXL、XXXL |
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価格 | 3,965円-3,995円 |
色変更 | 全4色 |
サイクルパンツを履いて外で練習するのに抵抗があるという方におすすめのスカートタイプです。伸縮性に優れた生地を採用し、ウエストが広く設計されているため、窮屈感がなく、動きやすくなっています。反射ストライプ付きで、夜間走行時の着用も可能です。
サイクルパンツは、下着の上からではなく、素肌に直に履くようにします。サイクルパンツには、ペダリング時の脚
の付け根部分とサドルとの摩擦や、皮膚との摩擦を軽減し、股間やお尻部分の痛みを緩和させる役割がありますが、下着の上からサイクルパンツを着用してしまうと、下着の縫い目や縁が擦れたり当たったりして、サイクルパンツを着用する意味がなくなってしまいます。
また、下着でサイクルパンツが肌に密着せず、ペダリング時に下着とサイクルパンツが滑ってしまうと、お尻とサドルが固定されないため、不安定なペダリングになってしまいます。サイクルパンツの効果をしっかり発揮させるためには、サイクルパンツを直履きするようにしましょう。
丈が短いパンツタイプやビブショーツを着用していると、ペダリング時にすそがずり上がってきてしまうのが不快と思う方も多いでしょう。サイクルパンツを着用する際は、あらかじめすそを下げないように注意して履くと、ペダリングで脚を前に出した状態の時に、すそが引っ張られるのを防ぐことができます。
サイクルパンツは肌に直接着用するものですから、やはり衛生的なものを使用したいですよね。サイクルパンツには防臭機能や抗菌機能が備わっているものもありますが、それだけでは雑菌の繁殖を完全に防ぐことができません。ニオイが発生するのを防ぐためにも、使用後はしっかり洗うようにしましょう。
基本的にサイクルパンツは、通常の洗濯物と同様、洗濯機で洗うことが可能となっています。しかし、サイクルパンツは洗濯で回すと生地が傷みやすく、取り扱いがデリケートなため、できれば手洗いが良いです。(製品によっては洗濯機の使用が不可の場合もあるため、洗濯前に一度、洗濯表示を必ず確認するようにしましょう。)洗濯機の場合は、必ずサイクルパンツを洗濯用ネットに入れてから洗うようにしてください。
また、洗濯で使用する洗剤は、中性洗剤を使用するようにし、漂白剤や蛍光増白剤の入った洗剤、柔軟剤は使用しないようにしましょう。泥汚れの場合は、手で洗う前や洗濯機で回す前に、一度つけ置きするのがおすすめです。洗面器などに水かぬるま湯を溜めたら、洗剤を少量投入し、つけ置きしておくと、泥汚れが落ちやすくなります。
洗濯が終わったら、パッドが付いている部分を表にして干します。ビブショーツやビブロングパンツの場合は、肩ひもをハンガーにかけてしまうと、濡れている重さで伸びてしまうため、すその部分を洗濯ばさみではさんで干すようにしましょう。直射日光が当たらない、風通しの良い場所で干し、乾燥機には絶対にかけないようにしてください。
レース本番に着用するトライスーツ(トライアスロンウェア)は、バイクパートの次にあるランパートの走りやすさを重視して、パッドが薄いという特徴があります。
つまり、厚みのあるパッドがついたサイクルパンツを使用したトレーニング時と、トライスーツ(トライアスロンウェア)を着用した本番では、バイク乗車時の乗り心地が変わるということです。
大会当日のバイクパートで、この違いに慌てない為にも、必ず大会本番前に、サイクルパンツを着用した練習だけでなく、実際に競技時に着用するトライスーツ(トライアスロンウェア)を着て体を慣らしておく必要があります。
今回はサイクルパンツをご紹介させていただきましたが、いかがでしたか?
大事なポイントは
ということです。
トライアスロンのバイクトレーニングで必要となってくるサイクルパンツ。サイクルパンツにはトレーニングを
サポートする重要な役割があるため、たくさんの種類がある中から、自分に合ったもの探して、快適なライディングを行えるようにしましょう。
レース本番に着用するトライスーツ(トライアスロンウェア)は、バイクパートの次にあるランパートの走りやすさ
を重視して、パッドが薄いという特徴があります。
つまり、厚みのあるパッドがついたサイクルパンツを使用したトレーニング時と、トライスーツ(トライアスロンウ
ェア)を着用した本番では、バイク乗車時の乗り心地が変わるということです。
大会当日のバイクパートで、この違いに慌てない為にも、必ず大会本番前に、サイクルパンツを着用した練習だけでなく、実際に競技時に着用するトライスーツ(トライアスロンウェア)を着て体を慣らしておく必要があります。