ここでは、トライアスロンのラン(ランニング)について紹介しています。
トライアスロンのランは、エントリーする距離によって5km、10km、20km、30km、42.195kmと様々ですが、実際に走る距離の倍くらいを想定する必要があるといわれています。
なぜなら、最終種目であるランに至るまでに、スイムとバイクという二種目をこなす必要があるため、相当な疲労をかかえた状態でランをスタートすることになるからです。普段からマラソンで長距離を走っているというランナーでも、トライアスロンに挑戦すると、最初のうちは思うようにスピードが出ないといったこともあるそうです。そういった意味で、マラソンとは違う「ラン」は、トライアスロンのなかでもっとも過酷な種目といえるかもしれません。
トライアスロンのランに必要なグッズはさほど多くなく、極端にいうとランニングシューズとキャップ(もしくはサンバイザー)だけでもOKです。とはいえ、シューズについてはトライアスロン専用のものがあるなど、購入する上でわからないこともあるかと思います。
そこで、ランニングシューズやキャップ・サンバイザーを中心に、その特徴や選ぶポイント、価格の目安などを詳しくまとめていますので、ぜひチェックしてみてください。
「JTU競技規則」において、ランの項目は他の二種目に比べると少ないといえます。以下に「第9章 ラン(ランニング)」のなかから注意すべき内容を抜粋しました。競技方法はもちろんですが、最終種目であることからフィニッシュに関するルールが明記されています。
- レースナンバーの着用(エイジグループ大会では常に着用義務。他の大会では、技術代表が変更することができ、選手は競技説明会で説明を受ける)。
- 這って前進することは禁止。
- 上半身裸で走ってはいけない。
- バイクヘルメットを着用して走ることは禁止。
- 支柱、木やその他の固定物を支点としてつかみ、カーブを回ってはいけない。
- コースやコースに沿って、競技に不参加の選手、チームメンバー、チームマネージャーや他のペースメーカーと伴走することを禁止。
- 1周回あるいは複数周回早い選手と並走してはいけない。(エリート、U23、ジュニア、ユースとパラトライアスリートに適用)
- 選手は、単独でフィニッシュラインを走り抜くものとする。
- 選手権及びエリート部門では、意図的又は不自然な同着を禁止する。
- 一般部門においても、着順の決定は競技としての重要な要素であり、着順を明確にすることが求められる。
- フィニッシュの直前では、帽子及びサングラスを外すことを奨励する。
選手は、フィニッシュシュートに競技に参加していない人を伴うことはできない。ただし、選手権部門以外において、次の各号が満たされ、かつ、所轄競技団体が認めた場合に限り、同伴フィニッシュを許可する。
(1) 事前に同伴フィニッシュを許可する旨の公表がされていること。
(2) 他の選手へ影響を与えない範囲内であること。
(3) 大会スタッフの指示に従うこと。
練習方法は通常のマラソンと同じです。レース中、多少のアップダウンはあっても、山岳コースを走ることはほぼありません。
ただし、エントリーするレースのラン距離が10kmだったとして、10km走る練習だけでは本番で思うようなパフォーマンスは発揮できないかもしれません。前述の通り、レースではランがスタートするまでにスイムとバイクをこなしており、相当疲労している状態で走ることになるからです。
そのため、ランの練習をする際は多少ゆっくりでもいいので、レースの倍くらいの距離を走るといった練習を取り入れるとよいでしょう。また、ランの練習ではありませんが、スイムやバイクの練習において、いかに体力の消耗を減らすかを意識することが、ひいてはランの向上につながるといえるのではないでしょうか。
トライアスロンシューズは走りやすさもさることながら、トランジットタイムでスムーズに履けるというのも重要条件です。スイム・バイクを終えて疲労の頂点にあるランナーを、助けてくれるランニングシューズ。トライアスロン初心者にぴったりのシューズを選ぶために、シューズの特徴や個性、おすすめポイントなどをまとめました。