ランニング中の紫外線対策や熱中症対策として使用する、ランニングキャップもしくはサンバイザー。屋外で開催されるトライアスロン競技は、その日の天候に影響を受けやすく、炎天下の中では熱中症のリスクも高まります。特にランパートは、スイムやバイクの後で体力が消耗しており、レース中に水分補給を行っているとはいえ、脱水気味の状態です。そのため、ランニングキャップやサンバイザーは、選手にとっては欠かせないアイテムの一つになります。今回は、おすすめのランニングキャップやサンバイザーをランキング形式でご紹介しますので、どれを選べばよいか悩んでいる方は、ぜひ、参考にしてみてください。
2019.11.11.
目次
ランニングキャップやサンバイザーには、以下のような役割があります。
冒頭でもお伝えしたように、トライアスロン競技で行う、スイム・バイク・ランの3種目のうち、バイクパートは最後に行う種目になります。ランパートでは、常に日差しを浴びて走り続けなければならず、体力はスイムやバイクですでに消耗しており、水分量も不足している状態のため、ランニングキャップやサンバイザーは、熱中症対策としても欠かせないアイテムの一つです。着用することで直射日光が当たるのを防いでくれるため、体内に熱がこもるのを防ぎ、熱中症予防へと繋がります。
さらに、強い紫外線を浴び続けてしまうと、皮膚の場合は「皮膚がん」のリスクが、眼の場合は、「白内障」、「角膜炎」、「黄斑変性症」といった眼病のリスクを高めてしまう危険性もあります。しかし、紫外線(UV)カット加工が施されているランニングキャップ、またはサンバイザーを使用すれば、長時間のランニングにも紫外線対策として有効です。また、雨の日のレースでも着用できる、撥水加工が施されているものもあります。
ランニングキャップやサンバイザーには、汗止めの効果もあります。汗には塩分が含まれているため、目に入ってしまうと染みてしまいますし、汗が顔にダラダラ垂れてくることで、レース中不快に思う方も多いと思います。汗止めには、ヘッドバンドを使用する方もいますが、ヘッドバンドは汗止めが目的の製品のため、日差しを防ぐといった効果は期待できません。
しかし、ランニングキャップやサンバイザーであれば、ヘッドバンドのように、顔に汗が垂れてくるのを防いでくれるため、汗による不快感を回避することができます。
このように、ランニングキャップやサンバイザーにはさまざまな役割があります。身体の負荷を軽減させるためにも、最終種目であるランパートでは、着用することをおすすめします。
次に、ランニングキャップとサンバイザーの違いについてご説明させていただきます。
ランニングキャップとサンバイザーの大きな違いは、「頭頂部に布があるかないか」です。トライアスロン競技でも着用している方が多いランニングキャップは、頭部全体を直射日光から保護することができるというのが特徴となっています。また、ランパート中は冷水を頭から被ってクールダウンされる方も多いですが、ランニングキャップの場合だと、帽子が水を吸収してくれるため、クールダウンの効果がしばらく持続するといったメリットもあります。
サンバイザーは、頭頂部が覆われておらず、解放されていることから、涼しさを感じやすくなっているのが特徴です。ランニングキャップでも、メッシュ素材などを使用した通気性の高いものはありますが、やはり布がある限り多少は熱がこもってしまうため、頭頂部に布がないサンバイザーの方が、蒸れる心配もなく、快適です。
ランニングキャップとサンバイザーはどちらを使用したほうが良いのかというわけではなく、それぞれにメリットがあるため、天候や走る距離など、その時の状況に合わせて使い分けていくのが良いでしょう。
ランニングキャップやサンバイザーは、以下のような機能をチェックしておくと、競技に集中しやすくなることにも繋がるため、おすすめです。
運動している限り、汗は季節関係なくかくものですが、特に夏場などの暑い時期は、汗をかく量も多く、特にムレやすくなっています。また、熱がこもりやすいうえに、日差しも強いため、熱中症になるリスクも高い傾向にあります。通気性の良さは長時間のレースに出場するうえでもとても大切なことなので、ランニングキャップやサンバイザーは、ムレにくい素材のものを選ぶようにしましょう。
ちなみにサンバイザーの場合だと、頭頂部が解放されているという意味では通気性は高いのですが、着用時は、肌と生地が接触する部分ももちろんあるため、生地もムレにくい素材を使用したものを選ぶようにしましょう。例えばメッシュ素材は、通気性抜群でムレを防げるだけでなく、汗を吸収してくれる効果もあります。他にも、汗で濡れてもすぐに乾いてしまう、速乾性がある生地を使用したものもおすすめです。
防水は、「水を通さないようにコーティングされてあるもの」、撥水は、「水をはじくようにコーティングされてあるもの」という意味になります。どちらの機能も、ランニングキャップやサンバイザーにはあると便利です。突然雨が降ってきても、雨を弾いてくれるため、ランニングキャップやサンバイザーがびしょ濡れになる心配もありません。
もちろん、汗も弾いてくれます。ただ、防水性や撥水性の機能があるものは、他の商品より通気性に劣るため、ムレが気になる方や汗の量が気になる方は、通気性を優先して選んだほうが良いかもしれません。
吸汗性は、その名の通り、汗を素早く吸い取り、布がすぐ乾く機能のことです。運動中や運動後も、吸汗性のある生地が、かいたばかりの汗を素早く吸収します。ドライの状態を維持し、汗による冷えも防ぐことができるため、レース中やトレーニング中も快適に走ることが出来ます。
サンバイザーとは異なり、頭頂部に布があるランニングキャップは熱がこもりやすいですが、実は白色や淡い色など、薄くて明るいカラーを選んでおくと、熱中症対策に繋がります。
黒色などの暗いカラーは、日焼けといった紫外線によるダメージを防ぐことが出来る反面、熱を吸収しやすいという性質を持っており、その分、ランニングキャップの中も熱がこもりやすいのが特徴です。
しかし、白などの薄い色や明るい色には、紫外線を通しやすいというマイナスな面もありますが、日光を反射する性質があるため、帽子の中に熱がこもってしまうということはほとんどなく、快適な状態を維持することが出来ます。もし白色などの明るい色を選ぶ際には、紫外線対策として日焼け止めクリームなどをしっかり塗っておくようにすると良いでしょう。
トレーニングを行う時間帯は人によってさまざまです。もし、まだ暗い早朝や、夜間に走り込むのであれば、ランニングキャップやサンバイザーは、リフレクター(反射材)付きのものを使用するのがおすすめ。リフレクター(反射材)は、車のヘッドライトなどに反射(再帰反射)するため、自ら光ることで自分の存在を示すことができ、夜間の交通事故のリスクを減らすことに繋がります。
リフレクター(反射材)付きのウェアを着用したり、LEDライトを持ち歩いていたりするだけでも対策は十分だと思いますが、ランニングキャップやサンバイザーにリフレクター(反射材)が入っていると、より安全で、安心感があります。
サンバイザーは、ツバが長く、横幅があるものほど、UVカットの効果が高まります。例えば、ツバの長さが3cmの場合だと、紫外線防御率は約35%、7cmの場合だと、紫外線防御率は約60%、10cmの場合だと、紫外線防御率は約70%となります。ただし、ツバのサイズが大きいものは、その分視界も悪くなるため、大きめのサイズはレースにあまり適していないと言えるでしょう。安全性のことも考慮したうえで、ツバのサイズを選ぶようにしておきましょう。
現在販売されているランニングキャップやサンバイザーのほとんどは、後ろのマジックテープで自分の頭のサイズに合わせて調整が可能なものとなっています。ただし、全ての商品がそうであるとは限りません。
また、男性用と女性用で分かれているのであれば、それぞれでサイズ展開が異なるため、メンズ用かレディース用か男女兼用なのかも、商品を購入する前に確認する必要があります。せっかく購入したランニングキャップやサンバイザーも、自分の頭にフィットしなければプレイへの集中力もかけてくると思うので、調整可能な製品かどうかは必ずチェックするようにしましょう。
サイズ | FREE |
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価格 | 3,240円 |
速乾性のあるソフトな素材を使用しており、マジックテープで調節も可能なため、締め付けられることなく快適に使用することができます。TYR(ティア)のロゴが大きく入ったおしゃれなデザインで、男女問わず使えるデザイン・サイズです。
サイズ | 54-57cm |
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価格 | 2,689円 |
レーザーカットによる通気孔と、PFC (過フッ素化合物類)不使用の撥水仕上げを施した、全天候型のランニングキャップです。自分に合わせてジャストに調節できる、バックストラップを使用。軽量で、クールな着用感をもたらす。
サイズ | ONE SIZE |
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価格 | 3,190円 |
通気性があり、紫外線を防御するため、運動中も涼しさを感じることができます。また、ストラップは自由に調整することが可能で、解剖学的フィットによる快適な付け心地です。レースなどで長時間着用する場合も考慮した軽量化構造となっています。
サイズ | 頭囲:57.8-61.6 |
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価格 | 4,399円 |
通気性と速乾性に優れた素材が汗による水分を素早く吸収し、外部に発散。レース中もムレが気にならず、さらりとした状態が続きます。UA ロゴと背面のワードマークは視認性の高いリフレクターとなっており、夜間の走行も安心です。4方向へ伸びるストレッチ構造で、さまざまな動きをサポートします。
サイズ | OSFA(フリーサイズ) |
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価格 | 2,160円 |
内側の生地はパイル地になっているため、汗をかいても額に落ちない設計となっています。また、長時間着用することも考慮した軽量化構造でありながら、ツバの部分は固いため、型崩れが防げます。汗や皮脂などの汚れが気になった場合は、丸洗いも可能です。
サイズ | フリーサイズ |
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価格 | 3,024円 |
締め付け感なく留められるマジックテープと、汗が気にならない、速乾性のあるソフトな素材で、快適性に優れたランニングキャップとなっています。TYR(ティア)のロゴが入った、男性も女性も使いやすいシンプルなデザインです。
サイズ | M(56-58cm)、L(58-60cm)、つば長さ:7.2cm |
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価格 | 3,100円 |
吸汗速乾性とストレッチ性に優れた、RDTライトメッシュ素材を採用。UPF15~30のUVケア機能も兼ね備えたランニングバイザーです。側頭部は、耳やサングラスに干渉しにくいよう、ラウンド状にカッティングされており、軽い付け心地となっています。ロゴは、夜間の走行も安心のリフレクターです。
サイズ | OSFA(フリーサイズ) |
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価格 | 2,808円 |
レースでの長時間着用でも快適に過ごせる軽量化構造。紫外線をしっかり防いでくれる、カバー範囲の広いツバでありながら、すっきりとしたデザインで、ベルクロ式バンドによるサイズ調整も可能です。塩分が含まれている汗から、顔と目を守ります。
ランニングキャップやサンバイザーは、洗濯する前に、必ず各製品の洗濯表示マークを確認するようにしてください。また、素材や形状にもよりますが、ほとんどの製品は洗濯機を使用して洗う方法はおすすめできないため、基本的には手洗いになります。製品によっては撥水加工やUV カット加工などが施されているものがあり、型崩れしやすいものもあるため、洗い方にも十分注意するようにしましょう。手洗いの際は、ゴム手袋などを着用するようにしましょう。
ランニングキャップはサンバイザーよりもムレやすくなっているため、暑い時期や長時間の着用には注意が必要です。特に、何種類かあるトライアスロン大会の中でも、競技時間が10 時間以上にも及ぶロング・ディスタンスの場合は、着用している時間もかなり長いですし、暑い気候だと余計蒸れやすくなります。本来なら、紫外線や熱中症対策などに着用するランニングキャップですが、もし、かぶってムレが気になり、かえってレースに集中できなくなるようであれば、サンバイザーの着用をおすすめします。
最初の方でもお伝えした通り、サンバイザーは頭頂部が覆われていないため、通気性が高い反面、暑い時期になると特に強い直射日光を受けやすくなっていたり、寒い時期や冷たい雨が降っている場合だと、頭部が冷えやすくなったりします。また、短髪の方は頭皮が日焼けしやすいことや、紫外線のダメージにより頭皮が肌荒れを起こしてしまうなど、体質などによって起こるトラブルもさまざまです。
人によって感じ方は異なりますが、もし寒さが気になるのであれば、ランニングキャップを着用したほうが良いです。防寒という意味では、サンバイザーよりランニングキャップの方が、高い保温効果も期待できるため、おすすめです。
ランニングキャップにはランニングキャップの良さが、サンバイザーにはサンバイザーの良さがあるため、場面によって使い分けができるようになると良いです。
今回はキャップ・サンバイザーをご紹介させていただきましたが、いかがでしたか?
大事なポイントは
ということです。
トライアスロンのランパートは、他の2種目と比べても揃えるアイテムが少ない方ですが、その中でもランニングキャップやサンバイザーは、多くのトライアスリートが使用している、外せないアイテムの一つです。最終種目であるランは、体力が消耗し、疲労が蓄積された状態からスタートするため、少しでもスタミナを維持できるよう、さまざまな対策が必要となります。
また、熱中症や紫外線のダメージを防ぐといった、重要な役割もあります。ランニングキャップやサンバイザーをまだ揃えていない方は、ぜひ、自分に合うものを見つけて、レースやトレーニングなどに取り入れてみてはいかがでしょうか。