トライアスロンでは、タイムロスを少しでも減らすために、靴下なしでシューズを履く選手も多くいます。しかし、素足でシューズを履くことに慣れていない方は、靴擦れや水ぶくれといったトラブルの原因となるため、かえってレースに悪影響を及ぼす可能性も考えられます。トライアスロン競技には、レース中靴下を履いてはいけないという規則はないため、足とシューズの相性が悪い方や、素足のままシューズを履きたくない方、バイクパートでは裸足でもランパートでは靴下を着用したいという方、レースが長時間に及ぶ時などには、靴下の着用がおすすめです。今回は、ランパートでの着用におすすめの〝ランニングソックス〟を、ランキング形式でご紹介しますので、ぜひ、選考にしてみてください。
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スイム・バイク・ランの3種目をこなすトライアスロン競技では、種目と種目の間を指す〝トランジション〟もタイムの中に含まれてしまうことから、いかに短い時間で次の種目に移れるのかも、より速いタイムを出すための重要なポイントとなります。そこでよく削られてしまうのが、靴下を履く時間です。特にスイムパートの直後は足が濡れてふやけており、靴下を履くのにどうしても時間がかかってしまうため、着用せずにそのままシューズを履く選手がほとんどになります。
裸足のままシューズを履くと、靴下を履く分のタイムロスを減らすことができ、走る際の地面との感覚が分かりやすくなるなどのメリットもある反面、足と靴が直接擦れてしまうことから、靴擦れや水ぶくれ、肉刺ができやすくなり、走りに影響を及ぼしてしまう可能性もあります。また、素足のままシューズを履くのはあまり衛生的ではなく、足の汗をシューズが直接吸ってしまうため、レースが終わった後の足のニオイが気になってしまうということもあります。
先ほどもお伝えしたように、トライアスロン選手のほとんどは靴下を着用しておりません。しかし、靴下を着用するのが禁止されているわけではないため、足に傷があったり、炎症を起こしていたりするなどで、靴下を履かなければならない状態の時や、素足でシューズを履くのに抵抗がある方、ロング・ディスタンスなど、長時間に及ぶトライアスロンレースに参加する方などは、靴下の着用をおすすめします。
バイクパートはスイムパートの後ということもあり、素足のままサイクルシューズ(ビンディングシューズ)を履く方も多いと思いますが、ランパートは、多少汗をかいていたとしても、スイム直後のように足がビショビショに濡れていたりふやけていたりするわけではないため、ランパートからランニングソックスを着用する方もいます。また、ロング・ディスタンスのように、競技の時間が長いレースほど、靴下を履いている選手が多くなる傾向にあります。
ランニングソックスは、履くと履かないではどちらの方が良いのかというわけではなく、出場するレースや自分の足の状態など、その時の状況に応じて着用の有無を判断することが大切です。
また、特に初心者の方で、周りが靴下を着用していないからといって、素足で無理にシューズを履こうとするのは、あまりおすすめできません。レースに慣れるまでしばらくの間は、靴下着用で参加するようにし、素足のままシューズを履くのは、トレーニングで徐々に慣れていくようにしましょう。
ランニングソックスには、通気性の良いものや選手の走りをサポートしてくれるものなど、機能性に優れたものが数多くあります。そのため、どれを選べば良いか迷ってしまう方も多いと思います。次に、トライアスロンで使用する、ランニングソックスの選ぶポイントについてご紹介させていただきます。
ランニングソックスは、丈の長さやつま先の種類、生地の厚さによっていくつかのタイプに分けることが出来ます。
ランニングソックスの中で一番丈が短いタイプになります。くるぶし辺りまでしか長さがないため、他のタイプのランニングソックスより肌が覆われる面積が少なく、ストレスになりにくいことや、足元がすっきりしていて動きやすいこと、素足のような感覚を得られることができるため、ランニング中の蹴り出しも力が伝わりやすいなどの特徴があります。ただし、シューズより丈が短いものを着用してしまうと、シューズのかかと履き口部分などが直接肌に当たってしまうため、靴擦れが起きやすくなることや、丈が短い分、足をサポートできる部分が少ないとったデメリットもあります。
ミドル丈は、日常生活でもよく履かれている一般的な靴下の長さになります。ショートより丈が少し長めで、足首まで覆うことができるため、ランニング中にぐらつきやすい足首をしっかりサポートし、捻挫などのリスクを軽減させることが出来ます。普段から履き慣れている長さであることや、ショート丈のランニングソックスより足のサポート機能が充実していること、適度な長さのため、オールシーズン着用しやすくなっており、トランジションタイムでも履きやすいといった特徴があるため、初心者の方の着用にもおすすめです。
ロング丈は、その名の通り、もっとも丈が長いタイプのランニングソックスになります。つま先からふくらはぎ全体を覆うことができ、防寒対策として寒い季節での着用にもおすすめです。ロング丈のランニングソックスは、着圧設計のものがほとんどのため、ランニング中の足やふくらはぎに適度に圧をかけることで、疲労の軽減やふくらはぎの痙攣などを防ぐ効果を期待することが出来ます。
ノーマルタイプは、普段から着用している靴下と同じで、つま先部分が丸い形になっており、履きやすいため、初めてランニングソックスを購入する方にはおすすめのタイプになります。
プロのランナーも着用することが多い5本指ソックスは、つま先が、指が一本ずつ分かれている5本指の形をしているため、足の指を一本一本はめて履くことになります。指先を自由に動かせることから、力が入りやすくなるため、スピードが勝負のレースでも、力強い走りを実現することが可能です。ただし、5本指ソックスは、履くのに時間がかかってしまうことから、トライアスロンでは、トランジションの際に、タイムロスに繋がってしまうことも考えられます。汗などの水分で足が湿っている状態だと、余計履きづらくなるでしょう。5本指ソックスは、トレーニングでの使用がおすすめです。
今回ご紹介しているランキング商品にはありませんが、つま先が「足袋」の形になっているランニングソックスもあります。足袋タイプは、ノーマルタイプと5本指ソックスの中間のような存在で、5本指ソックスのように、足に力が伝わりやすく、ノーマルタイプのように着脱しやすいといった特徴があります。さらに、外反母趾や扁平足を予防する効果も期待することができます。
厚手の生地はクッション性があり、ランニング中の地面からの衝撃を緩和して疲労を軽減させることが出来るため、長距離レースでの使用に向いています。また、生地が厚い分、防寒性があるため、寒い時期に着用するのも良いでしょう。耐久性があるため、トレーニングでの使用におすすめです。
生地が薄いため、素足感覚で走ることができ、ランニング中に蹴り出す力をダイレクトに伝えることができます。また、通気性も良く、熱がこもりにくいため、シューズ内のムレが気になる方にもおすすめです。ただ、生地が薄ことから耐久性がそんなに高くなく、本番での着用に向いているといえます。
ランニングソックスの足裏などには、樹脂素材などで〝滑り止め〟加工が施されているものもあります。これは、シューズの中で足がズレたり滑ったりした際に、足に余計な力が入ってしまわないようにするためです。とくにランニングは、着地と蹴り出しを繰り返し行う種目ですが、シューズの中で足が滑ってしまうと、力強く走ることができなくなり、疲れも溜まりやすくなります。ランニング中の無駄な動きをなくし、効率の良い走りをするためには、滑り止めのついたランニングソックスを選ぶようにしましょう。ただし、ランニングソックスは、あくまで自分の足のサイズに合っているものを選ぶようにするのが前提です。大きめのサイズを選んでしまうと、いわゆる「足が遊んでいる状態」になってしまうため、サイズ選びには十分注意するようにしてください。
「アーチサポート」の〝アーチ〟とは、足の土踏まずのことを指します。アーチにはクッションとしての役割がありますが、長時間走っているとアーチが崩れてくるため、アーチサポートがあるランニングソックスを着用しておくことで、足本来のクッションの機能をサポートし、疲労を軽減することができます。また、「アンクルサポート」の〝アンクル〟とは、足首のことを指しますが、「アンクルサポート」には、足首のひねりを防いだり、衝撃の緩和や蹴り出し時のパワーロスを抑えたりする役割があるため、パフォーマンスの維持に繋がります。長い距離を走っていると、筋肉の疲労が原因でアーチ部分が落ち込んできたり、足首がブレやすくなってきたりするため、特に長距離のトライアスロンレースに参加する場合は、サポート機能のあるランニングソックスを使用するのが望ましいと言えます。
ランニングソックスは、丈の長さやつま先の形状等はもちろん、どんな素材を使用しているかでそれぞれの製品の特徴も変わってくるため、素材も選ぶポイントの一つになります。ランニングソックスで使用されている主な素材には、ポリエステルやナイロン、綿、ポリウレタン、ウールなどが挙げられます。それぞれメリット・デメリットがありますが、やはり、吸湿性や速乾性、通気性に優れた素材を使用しているものは、レース中もムレが気になりにくく、快適に走り続けることができるため、おすすめです。
軽量でありながら高い強度を誇るポリエステルは、吸湿性、吸水性、速乾性に優れており、カビや湿気に強く、乾いてもシワになりにくいという特徴があります。スポーツウェアにもよく使用されている定番の素材で、汗をかいてもサラサラした状態が続きます。価格もリーズナブルなので手に入れやすいです。肌触りがよく、寝具にもよく使用されています。
高い耐久性を持つナイロンは、摩擦に強く、破れにくいため、長持ちしやすいという特徴がります。さまざまな衣類に使われており、ストッキングやタイツの他にも、雨風に強いことから、ウインドブレーカーやスキーウェアといった冬用のスポーツウェアに使用されることが多い傾向にあります。
綿は肌触りがよく、吸水性に優れているため、肌触りが良いのが特徴です。タオルや肌着などに使用されています。ただ、縮みやすい、毛羽立ちしやすい、乾くのが遅いといったデメリットもあります。高い耐久性を持ちます。
伸縮性に優れたゴムのような素材で、ストレッチ製品やスポーツウェアなどによく使用されています。軽量で乾きやすく、ちぎれにくいという特徴もあります。ただ、熱に弱く、劣化しやすいのがデメリットです。
ウールは、吸湿性、撥水性に優れており、熱伝導率が低いことから、冬は暖かく夏は涼しいという特徴を持っています。伸びやすく、毛羽立ちやすいため、洗濯には注意が必要です。
この他にも、メーカー独自で開発した素材や、高機能ハイテク繊維素材など、さまざまな素材の製品が多くあるため、自分の肌との相性や履き心地の良さ、扱いやすさなどで好みの素材を選んでみると良いかもしれません。
画像引用元HP:楽天市場公式サイト
(https://item.rakuten.co.jp/lafitte/jp-1000/)
独自で開発した紙糸にナイロン糸を撚ったものを使用しており、非常に軽量でありながら強度に優れているのが特徴です。さらに、水に濡れてもさらっとした触り心地のため、汗や雨、川、泥など、さまざまな状況下でのレースに使用できます。アーチサポートとアキレス腱補強により、選手の走りもしっかりサポート。通気メッシュがあることや、紙糸を使用していることから、シューズの中も涼しく感じます。
画像引用元HP:楽天市場公式サイト
(https://item.rakuten.co.jp/fzone/ha-1-compression/)
足首からふくらはぎに段階的に圧力をかけ、筋肉の負担をやわらげることで、レース中のパフォーマンスを維持します。また、足首の動きは妨げず、アキレス腱のストレスを軽減。足底はパイル素材を採用しており、足が地面に着地した際の衝撃も緩和してくれます。さらに、足首からアーチ部分は独自の編み方を採用しており、疲労で低下してくるスプリング機能をサポート。長時間のランニングにも最適です。
画像引用元HP:楽天市場公式サイト
(https://search.rakuten.co.jp/search/mall/tabio+%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3+%E3%82%A8%E3%82%A2%E3%83%BC+%E4%BA%94%E6%9C%AC%E6%8C%87/)
靴下を履いていることを感じさせないような薄さと軽さを求めた最軽量モデル。強力なアーチサポートと立体製法により、履き心地の良さも抜群です。従来の製品より摩擦への耐久性を高め、指先は立体メッシュ編みにより、着用時の指通りも良く、蒸れにくくなっています。
画像引用元HP:楽天市場公式サイト
(https://item.rakuten.co.jp/chitosesports/xxs136/)
主素材に綿を使用。さらに、運動中のシューズ内の足ズレを抑える「パッド機能(PRO-PAD)」採用により、シューズと足の一体化をサポートします。また、足の嫌なニオイの原因となる、黄色ブドウ球菌の増殖を抑制する抗菌防臭機能もあるため、履き心地も快適です。レース中での使用に向いています。
画像引用元HP:楽天市場公式サイト
(https://item.rakuten.co.jp/k-premiummall/1801cn026/?iasid=07rpp_10095___e4-k0cbg4dk-2j-cff526eb-6763-436b-8c99-783c21c515e2)
主素材である「マニラ麻」の「多孔質性」により、吸湿速乾性に非常に優れています。汗や雨などの水分は、地面を踏みしめるごとに押し出されるため、肌との間に水分がとどまることはありません。また、水分を高速で排出することにより、「摩擦」も起きにくく、ムレも防ぐことから、高い消臭力もあります。耐久性がありながら、わずか24gという軽さで、着脱も容易なため、トライアスロン競技での使用にもおすすめです。
画像引用元HP:楽天市場公式サイト
(https://item.rakuten.co.jp/elephant-sports/bcr608/)
CW-X独自のテーピング原理により、足首をサポートする他、足裏のアーチ部分を下から支えることで、レース中の足の疲労も軽減します。また、足裏の形状に合わせた立体設計により、フィット感も抜群で、運動中もズレにくくなっています。
画像引用元HP:楽天市場公式サイト
(https://item.rakuten.co.jp/sp-fx/3f65300/)
テーピング構造を持ったソックスで、足裏にある3つのアーチ(内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチ)をサポートすることにより、走行中の衝撃を抑え、トラブルの原因となりやすいアーチのくずれを軽減します。つま先先端には高強度の糸を使用し、つま先の裏とかかと部分はクッション性のあるパイル構造に。背面のロゴはリフレクターとなっており、夜間のランニング時の視認性も高めています。
トライアスロンは屋外で開催される競技のため、ランニングソックスが泥や砂で汚れてしまったということもあると思います。しかし、泥汚れや砂汚れは通常の洗濯ではなかなか落とすことができません。それは、泥や砂が、水や洗剤にほとんど溶けないためです。
まず、ランニングソックスが泥や砂で汚れてしまった場合には、乾かして、先に水分を飛ばすようにしましょう。ランニングソックスの素材にもよりますが、基本的に、晴れている日であれば、約1時間干しておくと乾いていきます。完全に乾かしたら、泥や砂を、叩いたり柔らかめの歯ブラシでこすったりして、落としていきます。生地が傷まないよう、やりすぎには注意するようにしてください。
泥や砂をある程度落としたら、洗面器などにぬるま湯をためて、その中に洗剤を溶かし、泥や砂で汚れたランニングソックスをつけ置きしていきます。つけ置きする時間は、大体30分~2時間が目安ですが、汚れのひどさや素材に合わせて時間を調整するようにしてください。また、ゴシゴシこすったりするのは生地が傷む原因となるため、注意するようにしましょう。つけ置きが終わったら、他の洗濯と一緒に洗濯機で通常通り洗っていきます。どうしても落ちない場合は、つけ置きの際に溶かした洗剤を、洗剤と漂白剤の混合液に変えてみるのがおすすめです。
ただランニングソックスを履いていれば靴擦れが防げるというわけではありません。自分の足と合わないサイズのランニングソックスを着用すると、摩擦が起き、かえって靴擦れを起こしやすくなる原因となります。
また、靴擦れに悩んでいる方は、レース前にあらかじめ保護クリームを塗っておくのがおすすめです。ワセリンであれば、スイムで泳いだ後でも落ちにくくなっています。
今回はランニングソックスをご紹介させていただきましたが、いかがでしたか?大事なポイントは
ということです。
トライアスロンでは、靴下を履かずにそのままシューズを履いてレースに参加する方がほとんどのため、靴下を履きづらいという方もいるかもしれません。しかし、まだレースに慣れていない初心者の方や、足が靴擦れしやすいという方などは、無理して裸足のままシューズを履くより、ランニングソックスを着用した方が、走りが安定するということもあります。ランニングソックスには、走りをサポートする機能も備わっているので、まずは自分が使いやすいと思うランニングソックスを探して、競技に参加してみてはいかがでしょうか。