トライアスロンを始めた人が、ぶつかる壁の多くは「スイム」です。
バイクやランは運動経験がある人であれば、自己練習でなんとかなる人も多いでしょう。
しかし、スイムだけはちゃんとした指導を受けたか受けていないかで、レース時に雲泥の差が生まれます。
まず、スイムにおいて水の抵抗をできるだけ受けないことが、スピード・スタミナともに重要なことです。
泳ぐ際は、下記の画像のような姿勢を心がけてください。
トライアスロンのスイムは、基本的にはクロールで泳ぐこととなります。
ここではクロールの要素を分解して、練習方法を紹介していきます。
水泳経験のほぼない人はここからスタート。
キャッチアップクロールとは、両腕を頭の前でいったんそろえるクロールになります。
片手ずつ確実に水を掻くことで、推進力が増します。
楽に泳げるようになりますので、ぜひ試してみてください。
両手が頭の前方で揃うタイミングで、逆の腕のストロークを開始。
体の回転を意識して、水中にある腕を後方に向けて引き、腕と体のリズムが一定になるよう意識してください。
水を掻いていない方の腕は、水を掻いた腕が揃うまでは前方に伸ばしておきましょう。
初心者にとってのクロールの鬼門は息継ぎ。
片手クロールは息継ぎの練習と、左右のストロークの効率の違いが分かる練習です。
ストロークの効率化、スムーズな息継ぎのためにもぜひトライしてみてください。
腕で水を掻いている際は、体と水面が平行な状態になることを意識してください。
そして水を掻くときは必ず身体の真下で行うこと。水を掻くのが外側に行ってしまうと腕の筋力に頼った形になってしまいます。
トライアスロンにおいては、他二種目への余力を残せなくなる原因にもなりますので、注意しましょう。
名前の通り、腕をまっすぐ伸ばしたまま泳ぐ練習です。
クロールのストロークは、どこから掻き始めて、どこまで掻くのか、が重要です。
キャッチ・フィニッシュと呼ばれますが、ここが意識できるようになると大きなフォームでクロールを泳ぐことができます。
「フィンガーネイル」は、クロールのストローク、その中でもリカバリー(水を書き終えた後)の動作の無駄を削る練習です。
この練習を行うことで肩への負担が減り、疲れも軽減されます。
ポイントは、水を掻く際に脇を締めて、自ら出る際は脇を伸ばす。
この際、水を押すイメージが強過ぎると力んでしまい、水面から勢いよく手が出てしまいます。
余計な力をかけず、リラックスして手を前に戻す意識をもちましょう。
肩の筋力を多く使うとすぐに疲れてしまいますし、心拍数を上げてしまう原因にもなります。
長い距離を泳ぐトライアスロンにおいて体力ロスを防ぐためにも練習してみましょう。
水をとらえる感覚をつかむ練習として、手で握りこぶしを作った状態で泳ぐ「フィストスイム」というドリルがあります。
普通に泳いでいるときは手のひらで水をつかんで、推進力を高めているイメージがあるかと思いますが、クロールは手のひらだけではなく、腕全体で水を掻くので、ここで腕全体で水を掻くイメージを作りましょう。
前述のとおり、フィストスイムは腕全体を使ってしっかり水をつかんで掻くことが目的です。
手の握りを甘くしてしまうと練習の意味がなくなってしまいますが、力み過ぎても泳ぎが固くなってしまいます。
適度にリラックスした状態を保てるようにすることで、ストローク時の無駄な動きも減っていきますので、力を入れすぎないことを意識してください。
また、握りこぶしを作った状態でストロークをすると、泡が多く立ち、抵抗が増えてしまうことも多くあります。
リラックスしてストロークすることを心がけましょう。
基本中の基本の腰掛けキック。
足の付け根から動かすことで、推進力を高めることができます。
この腰掛けキックでは、足の付け根から動かす意識を養っていきましょう。
サイドキックは身体を斜めにしてバタ足をうつ練習です。
初心者のバタ足に多いのが背中が反り腰が下がってしまい、重心が後ろ(足の方)になってしまうこと。
この状態ですと、腕を回しクロールをしても、重心が後ろにありますので、前への推進力は思った以上に生まれません。
そこでこれを解決するためには重心を斜め前にすることが重要。
そうすると、重心が斜め前にかかりやすくなり、腰が水面近くまであがってきて、水面に対して身体が平行になります。
まずクロールのスタミナと言うのは、無駄のない泳ぎが出来ているかが重要です。
ぜひフォームの箇所を見た上で、自分のフォームに無駄がないかを確認してみてください。
スタミナを上げるためには、イーブンペース(一定のペース)で回数を重ねることがいいでしょう。
25m×40回で25mの規定タイムを決め、早く着けばその分休める。陸上で言うシャトルランのような練習を重ねていくとよいでしょう。
フォームがしっかりしている状態であれば、後はしっかり泳ぐだけ。
ここでは自主練でも取り入れやすいディセンディングを紹介しましょう。
スピードアップのためには、徐々にスピードをビルドアップしながら距離を泳ぐことが大切です。
ディセンディングは距離と本数を決め、徐々にスピードを上げていく練習。
最初の25mは40秒→35秒→30秒→25秒などと言った感じです。
トライアスロンのスイムはオーバーペースだとバイク、ランに支障をきたすこともあります。
スピードアップ、スピードコントロールという点で、ディセンディングでの練習を取り入れてみてはいかがでしょうか。
上記に上げているストローク・キックのフォームを会得した上で、練習を重ねることで十分完泳は可能です。
初心者の方にとっては、正しいフォームでいかにスタミナロスを減らすかが、トライアスロンの完走にもつながりますので、水泳スクールなどでフォームから見直すことをおすすめします。
オリンピックディスタンスを完泳された方であれば、週に10km以上の練習を重ねていけば十分に完泳は可能でしょう。
フォームを身につけている前提で、他の種目への練習時間を割くようにしてみてください。
ここにたどり着く方は、既に数多くのトライアスロン大会の経験を積んできた人たちでしょう。
いかに練習で距離を泳ぐかが重要です。週に15km以上の練習を積み重ねてください。
もしも遠泳で疲れが出るようであれば、フォームの見直しをしてみるのもいいかもしれません。
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