トライアスロンの最初の種目である、スイム。元々水泳は得意だという方でも、やはり練習は大切ですよね。本番ではウェットスーツを着用して泳ぐのですが、練習は水着を着用します。そこで今回は、スイムの練習におすすめの競泳水着をご紹介していきます。本番とは異なりますが、基本的な泳ぎや息継ぎなどを練習するには十分ですし、簡単に着替えることができるのでおすすめです。
2019.11.11.
今回は水泳の練習のために使用する水着、競泳水着についてご紹介していきます。最初に、競泳水着とは普通の水着何が違うのか、またどのようなものがあるのかについて詳しく知っていきましょう。
基本的に競泳水着とは、水泳の大会に出場することを目的としている方に向けて作られている水着になります。より速く泳ぐために役に立つ機能があり、様々な種類の競泳水着が様々なメーカーから発売されています。トライアスロンのスイムのために使用したいという方の場合は特に気にしなくても良いのですが、水泳の大会も参加したいと考えている方の場合には、必ずFINA(国際水泳連盟)に承認されている競泳水着を購入する必要があります。承認されていない水着の場合、公式大会に参加することもできないのです。ちなみにFINAに承認されている水着にはラベルが付けられています。男性の場合は基本的にお尻部分に付けられていることが多く、ラベルは取り外すことのできないように付けられています。
トライアスロンのスイムを練習すると考えた時、基本的に皆さんはプールに行くかと思います。確かに海でいきなり泳ぐのは難しいですし、シーズンでないと危険なこともあります。そのため、練習をプールで行うのが一番安全で手軽です。ですが、本番はプールで行われます。今までプールで練習をしてきて自信もあるから大丈夫と思っていても、実際に初めて海で泳いでみるとプールとは感覚も違います。慣れていない方だとパニックになっておぼれかけてしまう方もいるそうです。では、海とプールの違いについて詳しく見ていきましょう。
プールで泳ぐ場合、透明度の高い水のため前を泳いでいる人は良く見え、後に続くことはできます。また、プールの床にはまっすぐにラインが引いてあるためそれを無意識のうちに見ながら泳いでいることが多いのです。そのため、まっすぐに泳ぐことは難しくありませんし、自然に泳げいているものだと勘違いしてしまいます。ですが、実は目印のない中でまっすぐに泳ぐということは難しいのです。もしも自身のある方がいればぜひ目をつぶった状態で20回ほど掻いてみてください。目を開けてみると左右に曲がっていたり、1回転してしまうという方もいるようです。実際に曲がってしまう可能性が高いため、周りに誰もいないということをしっかりと確認するのを忘れないようにしてください。
では、海で泳ぐ際、どうやったらまっすぐに泳ぐことができるのでしょうか?ここでおすすめなのはヘッドアップと言われる技術です。ヘッドアップは基本的に息継ぎを行った後に、息継ぎとは反対の手でプルをする際に反力で顔を水面から出すという作業です。ですが、これをいきなり初心者の方がやろうとするとうまくできないことも多く、また息継ぎと一緒にヘッドアップを行ってしまう可能性があります。息継ぎと一緒に行ってしまうと顔が高く上がり過ぎてしまい効率が悪くなってしまうのはもちろん、息継ぎや確認がどちらも中途半端なままで終わってしまうのです。
平泳ぎであれば簡単に息継ぎもできますし、さらにしっかりと前方を確認することができるのですが、トライアスロンのスイムで着用するウェットスーツを着用している状態だと、下半身が思い通りに動かないことや下半身が浮きすぎてしまって脚で水を上手に蹴られないということもあります。さらに、しっかりと確認できるようになったとしても、目標にするものを間違えてしまうと確認ができなくなることがあります。よく海上にブイが浮かんでいたりコースロープを張っていることがあります。これを目標にして泳ぐのは良いのですが、万が一波が高かったりうねりが多い日の場合、簡単に消えてしまいます。元々視力の悪い人の場合も見えないでしょう。
また、視力が良い人でもゴーグルが曇ってしまっていたり、水滴がつくことで太陽光が乱反射してしまったらどうでしょう。そこでゴーグルを使用する場合には、できるだけ視界の広いものを、また使用前に必ず曇り止めを使用しておくことでしっかりと見ることができます。ブイだけではなく、その先にある山など何か目印になるものを見つけておくことも大切です。反対に陸へ戻る際には建物などの動かないものを目印にしておくと良いでしょう。そうすることで万が一流されていても軌道修正をしやすいです。
これらはもちろんプールである程度の練習をしておくこともできますが、本番で焦らないためにも実際に海で練習しておく必要があります。
プールで完璧に息継ぎができると自信のある方でも、海で泳いでみるとなかなか息継ぎが上手くできなかったり、慣れない海水がたくさん口の中に入ってきてしまうと悩んでいる方も多いのではないでしょうか?ですが、海で泳ぐ中で息継ぎはとても大切です。例えば息継ぎをどちらか片方に向いた時にしかできない人がいるとします。すると、プールで泳ぐ際には問題なく息継ぎが行えるのですが、沖が息継ぎをする方向にあったらどうでしょう。
波が来た時に息継ぎをしてしまうと、そのまま波が顔にかかってきますし、口の中にもたくさんの海水が入ってくるはずです。そういったことを防ぐためにも、息継ぎはどちらを向いても行えるようにしておく必要があります。また、波に逆らわないように体が持ち上がったと感じてから息継ぎをすると、うまく波を被らずに息継ぎを行うことができます。
普段プールでの練習をする際に着用するのは、基本的に競泳水着という方が多いかと思います。確かにプールでウェットスーツを着て泳ぐというのは周りの目が気になる方もいるでしょうし、何より動きにくく荷物になってしまうというのもあります。ですが、大会本番で着用するのは水着ではなくウェットスーツです。そのため、ウェットスーツを着て泳いだことのないまま本番に挑もうとしてしまうと、普段競泳水着を着用して泳いでいた時とは感覚も異なり、思うように泳げない可能性もあります。必ず練習の段階でも何度かウェットスーツを着用して泳ぐことで、ウェットスーツの着心地や動きに慣れておきましょう。
ウェットスーツを着て練習をしてみると分かるのが浮力です。浮かぶことができれば溺れる心配もないですし、手でかいて泳ぐことで前へ進めることができます。万が一スイムが不安だと感じている方がいても、基本的に溺れる心配もなく手だけでも十分進むことができるので、安心して泳ぐということを意識しておきましょう。
プールと違うのは足がつかないという点もあります。基本的にプールでは足がつくため、辛くなったらその場で立つこともできますし、何かあってもすぐにプールから上がることができます。ですが、海では基本的に足はつかず、安定している足場はありません。初心者の方は特に、そういった環境で泳ぐことに不安を感じる方も多くいます。また、海の場合は透明感もなく底が見えないため、どれくらいの深坂も分かりにくく恐怖に感じる方もいるようです。
ですが、競泳水着と比較してもウェットスーツには浮力があります。基本的には沈むことが難しいと言われているほどなので、溺れてしまうことなどを考える必要はないのです。それでも不安という方におすすめなのは練習です。もちろん初心者が1人で海に入って泳ぐ練習をするというのは危険ですが、海で泳ぐ人に向けた指導者やライフセーバーが見てくれているトレーニングなどもあるため、そういったものへ申し込んでみると良いかもしれません。
本番ではできるだけスイムキャップを派手な色にしてみたり、ライフセーバーの人に声をかけておくと、万が一の時の安心感もありますし、そのおかげで落ち着いて泳ぐことができるかもしれません。
海で泳ぐにあたって様々な危険性があります。プールでたくさんの練習を重ねてきたから大丈夫と、自信をもって海に飛び込むとプールとの違いにパニックになってしまう可能性もあるのです。特に、足がつけないというのもそのうちの1つで、足の届かないところへ行くとパニックになっておぼれかけてしまう方もいるようです。
また、プールで泳ぐ際には基本的に決められた一定の方向に向かって泳ぎ、さらに1レーンに1人というように適度に距離をあけて泳ぐのが通常です。ですが、トライアスロンでは年齢ごとにスタートすることもあれば、全員が一気にスタートするということもあります。トライアスロンのレースはみんなが我先にとスタートしますし、少しでもタイムを縮めようと全力で泳ぎます。そのため、泳ぎ始めた時には人が密集していることが多く、腕が当たってしまったり、足がぶつかってしまったり、またゴーグルやキャップがずれてしまうなど通常プールで泳いでいる時には起こらないようなことも起きることがあります。そのため、今までプールでしか練習をしていなかった方がいきなり海で泳ごうとすると、予想外のトラブルでパニックになってしまい、さらに過呼吸になってしまうこともあるので気を付けましょう。
不安な方は、人が比較的集中しやすい真ん中や先頭近くのエリアは避け、後方の端の方でスタートをするのがおすすめです。また、パニックになってしまった場合には仰向けになって呼吸を整えることや、コース上に設置されているロープやブイなどのつかまれるところにつかまって、心が落ち着くまで休憩することもおすすめです。ちなみに、ロープやブイにつかまって泳ぐことは問題ないのですが、そのままの状態で泳いだり進んでしまうと反則になってしまうため、注意しましょう。また、制限時間にさえ間に合えば競技は続けることができるので、しっかりと落ち着かせることを優先し、慌てずに進みましょう。
まず最初に、競泳水着と一言で言っても、様々な種類の水着があります。もちろん女性の水着と比較してしまうと種類は少なく感じるかもしれませんが、それでもいくつかある種類の中から自分に合う水着を見つけていきましょう。男性用の競泳水着は、ロングボックスタイプ、ショートボックスタイプ、ブーメランタイプの3つが主な競泳水着の種類になります。1つずつ特徴をご紹介していきます。
まず最初にご紹介するのがロングボックスタイプ(ハーフパンツタイプ)です。これは、膝丈くらいの水着になっているため、ブーメランタイプなどと比べると露出も少なく、人気の高い水着の種類になります。よく海やプールにレジャーとして出かけた際にこのタイプの水着が多く、おしゃれな柄のものが多いのも人気の1つです。レジャーなどで着用しているものは泳ぐ目的に作られていないため、泳ぐために履いてみると水着が邪魔に感じるはずです。また、ジムなどのプールで真剣に泳いでいる人が多い中で履いていくと、少し恥ずかしく感じる方もいるでしょう。このタイプにはスパッツのようにピタッとしているものもあり、そちらは同じロングボックスタイプの水着でも競泳水着として使用されています。
初心者の方はもちろん、上級者の方まで使用しやすいと人気の高い水着で、種類に悩んでいる方にまずおすすめしたい種類になります。水泳選手でも最近はこのロングボックスタイプの競泳水着を着用していることが多く、肌にぴったりと密着しているため水の抵抗を減らすことができ、筋肉をしっかりとサポートしてくれているため、タイムを少しでも縮めたいと思っている方にもおすすめの水着になります。
次にショートボックスタイプ(ボクサータイプ・ショートトランクスタイプ)は、ロングボックスタイプよりも短く、一般的にボクサーパンツと同じくらいの長さの水着です。元々は遊泳用、フィットネス用として開発されているものが多く、競泳水着としてはあまり使用されていませんでした。ですが、近年では水の抵抗が少なく済む生地で作られていることが多く、競泳水着として発売されるものも増えてきています。やはりロングボックスタイプの水着と比較してしまうと使用者はあまり多くはないですが、最近ではFINA(国際水泳連盟)に承認された水着も多数あるため、公式の水泳大会に出場することも可能です。
練習やトレーニングとして水具を使用したいと考えている方にはおすすめで、特にある程度泳ぐことができる中級者の方に人気です。また、おしゃれなデザインのある水着が多いというのも特徴です。
最後にブーメランタイプ(ビキニタイプ)です。また上が浅く、サイドラインは細い仕上がりとなっており、ここまで紹介してきた水着の中でも最も露出の高い水着になります。その他の水着と比べると浮力は劣りますが、代わりに水の抵抗が少なくなるように開発されており、さらに丈が短いこともあり身体にぴったりとフィットしてくれる、気持ちの良い着心地を実感することができます。やはり肌の露出の高いことが原因で、一目につきやすく若い方や初心者の方は特に敬遠しがちになっています。
泳ぎにある程度の自信がある方、また競泳水着の締め付け感があまり得意ではない方にはおすすめの水着で、股関節や太ももの可動域も広いためとても動きやすく人気です。
次に自分のレベルに合わせて水着を選んでいきましょう。競泳水着と言っても様々な形の水着があります。また、その中でも自分のレベルや泳ぎ方などでそれぞれ個人差が生まれてきます。そこで、自分のレベルや泳ぎ方を考えながら使いやすい競泳水着を選びましょう。
水泳初心者の方は、まず最初に動きやすさを確認しましょう。初心者の方の中でも、できるだけ早く泳ぎたい、タイムを少しでも縮めたいと思っている方も多いはずです。ですが、まず最初に重視するのは泳ぎやすさです。柔らかい素材のもの、またピッタリとフィットすることで、違和感なく一体化できるものがおすすめです。
また、その他にも浮力を抑えるためにカッティングを工夫して作られている水着や、良い姿勢を少しでもキープできるように考えて作られた水着などがおすすめです。水着ごとにおすすめのポイントが異なってくるので、ぜひ注目してみてください。
中級者の方には撥水加工がされている水着がおすすめです。中級者になると少しずつ自己ベストを更新したいと感じるようになることも多いかと思います。その中で、少しでも体に負担をかけないようにタイムを縮めるにはどうしたら良いのでしょうか。それは、水着の生地に適度な厚みがあり、体を締め付けすぎないものです。また、撥水加工が生地にされていることで、筋肉の動きを妨げずに、さらに水を弾くことで水着が水分を吸収しないため重くならず、軽快に泳ぐことができるのです。
最後に上級者の方です。上級者の方の場合はある程度スピードも出すことができ、フォームも問題なく、さらにもう少しトップに近付くためには、またトップになるための一押しが欲しいところです。そこで、フィット感や抵抗を削減することを重視してみましょう。タイムはもちろん泳ぎ方など練習次第で速くすることはできます。
ですが、さらに縮めたいときには水着の性能にも頼りましょう。特にトップを目指している水泳選手の場合には、軽量でストレッチ性にも優れている特殊な素材である布帛や、生地表面の抵抗を軽減させることのできる特殊プレス加工、またつなぎ目を平らにしている超音波接着がおすすめです。
競泳水着はサイズ感がとても大切です。どの水着でも同じなのですが、競泳水着は実際の表示のあるサイズよりもやや小さめに作られています。それは、体にしっかりとフィットすることを目的として作られているためで、乾いた状態の肌で着用すると少しきつく感じるかもしれませんが、実際に水中に入ってしまうときつさは感じにくく、さらに水中でも抵抗が少なく感じられるためタイムも縮みやすくなります。また、水に濡れることで少し伸びることもありますし、さらに何度も着用を繰り返すことで少しずつ生地が伸びてくるということもあるので、実際に痛みを感じるほどではないがキツイと思えるくらいのサイズのものを選ぶようにしましょう。
競泳はオリンピックの種目にもなるくらい、とても有名なスポーツです。様々な水着を見ていく中で自分が憧れている選手と同じ水着のブランドを選ぶというのも良いでしょう。もちろんブランドごとにそれぞれ特徴は異なりますし、メリットデメリットもあります。そのため、悩んだ時には自分の好きなブランドを選ぶなど、最後のきっかけなどにしてみてはいかがでしょうか。
最後にもちろん金銭面に関しても考えましょう。競泳水着は現在様々な種類の水着が発売されており、その中で金額は様々です。そこで、もちろん性能やデザインの良い、自分の欲しいと思える水着を購入することがおすすめなのですが、その中でも自分が無理なく購入することのできる金額かどうかもしっかりとチェックしましょう。特にトライアスロンを行う場合は、その他の道具を全て揃えるためには何十万ものお金が必要になります。そういったことも踏まえて、少しでも自分が無理をせずに購入できる水着を選びましょう。