有酸素運動、というと、どんなトレーニングを思い浮かべるでしょうか?ジョギングやウォーキングといった、屋外で行うメニューが思い浮かびがちですが、外に出ることなく、室内でも取り組むことは十分可能なのです。本記事では、自宅で取り組める有酸素運動メニューをご紹介します。
まず有酸素運動がどんな運動の事を指しているのかについて解説すると、好気的な代謝によってヘモグロビンを得るために、長時間持続可能、または軽度か中程度の負荷のかかる運動の事を指します。 難しそうな言葉の羅列が多いですが、簡単に言うと誰にでも実行可能で、かつゆっくりと時間をかけて行う運動となります。筋肉を収縮させるエネルギーに、酸素を必要とする運動ですので「有酸素」という言葉が入っています。 ジョギング、水泳、サイクリング、エアロビクスなど、ある程度以上の時間をかける事で効果を発揮します。短期的な負荷は少ないですが、これを相当量の時間をかけて続けることで、効果が表れるのです。
しばしば有酸素運動と対照的に表されるのが、無酸素運動です。有酸素運動は、筋肉の収縮に酸素をエネルギー源として用い、一定以上の時間をかけて軽度、もしくは中程度の負荷を継続的にかけながら行うものでした。 これに対して無酸素運動というのは、運動中に呼吸をしていないという意味ではなく、収縮に使うエネルギーを酸素を使わずに行っているという意味で、その代わりとして筋肉に蓄積されている糖質をエネルギー源としています。 筋肉トレーニング全般や、100メートル走、投擲などの種目がこの無酸素運動に該当し、総じて短期間に高い負荷がかかります。この部分が、有酸素と無酸素の運動で対照になる点です。
かねてより、有酸素運動というのは、ダイエットに効果的とよく言われていました。しかし、実際にダイエットに取り入れたりするにしても、どんな効果があるのかを具体的に知っておきたいところでしょう。
まず1つ目の効果は、心肺機能の向上です。有酸素運動で代表的なメニューと言えば、水泳、ランニング、ウォーキングなどがありますが、酸素をエネルギー源として使っている以上、心肺機能とは大きく関係しています。 当たり前の事ではありますが、人間は普段の生活をする上でも、通常の呼吸によって酸素を取り入れています。ですが、有酸素運動中は軽め、または中度の負荷とはいえ通常よりも呼吸は早くなり、その分酸素も多く取り込むことになります。 大切なのは継続する事であり、続けることで心肺機能が向上し、息が上がらないレベルまで機能のレベルを上げられるのです。
2つ目は、基礎代謝の向上です。基礎代謝というのは、簡単に言いかえると、何もしていなくとも消費するエネルギーの量の事を指します。ダイエットなどにおいても、この基礎代謝の向上を狙ってトレーンぐをする事が多いです。 有酸素運動に限った話ではなく、基礎代謝は筋肉を鍛えて肥大化させることで上げられます。また、足を使う事が多い有酸素運動ですが、下半身には大腿四頭筋をはじめとした面積の多い筋肉があり、これらを鍛える事は効果的なのです。
3つ目は、やはりダイエットに向いているという事でしょう。有酸素運動をする中でも最も大きいメリットと言って良いのが、脂肪燃焼がしやすい状態になる事です。有酸素運動は、筋肉収縮に酸素をエネルギーとして使っているのは間違いではありません。 ですが、ある一定の時間が経過すると、今度は体に蓄えられている脂肪をエネルギーとして消費し始めます。先に挙げた基礎代謝の向上と合わせて、やはり有酸素運動は余計な脂肪を減らしたいダイエットに向いているのです。
睡眠の質の向上も、運動を行うからこそ得られるメリットです。有酸素運動に取り組むことで、睡眠の質を改善しやすくなると言われています。運動後は「セロトニン」という、幸せホルモンとも呼ばれている物質が分泌されます。 先に解説している通り、長時間一定のリズムを刻みつつ継続して行うのが有酸素のトレーニングです。これがセロトニンの分泌に関わっており、十分に分泌された状態での睡眠は質がよく、翌朝の目覚めも非常に良好、日中も眠気を感じにくくなります。
もう1つ、ストレス解消効果もあります。もとより、体を動かすという事はそれだけでストレスの解消につなげられます。これは有酸素であってもそうですし、筋肉トレーニングをはじめとした無酸素運動でも同じことが言えます。 こちらにも、睡眠の質の向上と同じくセロトニンの分泌が関係しています。気を落ち着ける効果もあると言われていて、イライラしたり、落ち込むといった事が起きにくくなります。精神的な安定の面でも、有酸素運動は効果的という訳です。
ここからは、家でも簡単に始められる有酸素運動トレーニングをご紹介しましょう。まず1つ目のメニューは「スロースクワット」です。ベンチプレスやデッドリフトと並んで、筋トレビッグ3とも呼ばれています。
このスロースクワットは、トレーニングそのものは無酸素運動という位置づけにはなるものの、スローで行う事により有酸素運動としての効果が表れます。そして、このゆっくりと行うという点が、一番大事なコツになります。 体を下に下げていくときはもちろんの事、そこから元に戻す上げる動作の際にも、同様に一定のペースでゆっくりと取り組みましょう。バランスを取るためにも、腹筋や背筋の筋肉も意識しながら、体を安定させてください。
続いて2つ目のトレーニングは、アンクルホップです。別名「エア縄跳び」とも呼ばれるメニューで、その名前の通り本物の縄を使用せず、縄跳びの動作を行うものです。
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このアンクルホップは、1セットが5分となっていますので、とにかく5分間飛び続けることが何よりも大切なコツです。想像している以上に、飛び跳ねるという動作には体力を消費します。 その為、思い切ってジャンプをしなくとも、徐々に高さが落ちてくるものです。高さを取ったり、力を籠めたりといった点ではなく、継続して諦めずに飛ぶことを一番に意識しましょう。
アンクルホップでは、お勧めのトレーニングアイテムを使用するのも良いでしょう。縄の持ち手部分と重りが付いており、タイミングカウントと音声リマインダー機能を利用する事が出来ます。
3つ目のトレーニングは、階段昇降です。段差が1段でもあれば、何も器具などを用意することなく取り組みをスタートできるトレーニングであり、それでいて効率よく脂肪燃焼に効果を発揮させられます。
非常に簡単に行えるトレーニングですが、こちらにもコツはあり、腕をしっかりと降って昇降をする事です。スマートフォンなどを触りながらといったやり方ではなく、トレーニングのみに集中して取り組んでください。
自宅に丁度良い段差がないという場合には、階段昇降用のステップ台を用意するのがお勧めです。付属する段差調整用のアイテムを活用すれば、段差を10㎝と15㎝の2段階で自由に変えて利用できます。
バービージャンプは、これまでご紹介してきたトレーニングと比較すると、やや難易度が高く、消費エネルギーの多い有酸素運動になります。難易度が多少高くなる分、エネルギーの消費も効率的に行えます。
しゃがんで地面に手を付け、足を後ろに伸ばしてから元に戻し、高くジャンプする、という様々な動作が合わさっているトレーニングですが、早く取り組むことよりも1つ1つ正確な動きを意識しましょう。全身の筋肉を使って刺激を加えられます。
5つ目は、トランポリンです。明確に器具を使用する事になるトレーニングですが、先に解説したエア縄跳びとは異なり、トランポリンの反発によって飛ぶ事が出来ますので、比較的簡単に取り組めるでしょう。
効果的なトレーニングにするためには、自分独自のメニューで取り組むことです。単なるジャンプだけではなく、高くジャンプしたり、回転を加えたりといった動きを加える事で、体の各所に刺激が加わります。
室内でトランポリンをしたい時にお勧めのアイテムです。1人で使う事が出来るクッションのようなデザインとなっており、耐荷重が200㎏とトランポリンとして使うために頑丈に作られています。
トランポリンと同じく、器具を使って取り組むトレーニングです。フラフープを回せるだけの場所は必要ではありますが、それだけの場所さえ確保する事が出来れば、狭めの室内でも簡単に取り組めます。
フラフープをするときには、体全部を動かして回すというやり方ではなく、胸から上の部位はできる限り動かさないようにして、それ以下の体の動きで回し続けましょう。最初は落ちない程度のスピードで、慣れたらスピードを上げてみましょう。
室内トレーニングに最適な、組み立て式のフラフープがお勧めです。本体には柔らかな素材を使っており、また凹凸のある形状によって体に当たっても痛くなく、腰への刺激も加わります。
ステッパートレーニングというメニューも、有酸素運動として効果的です。専用の「ステッパー」という器具を用いて取り組むもので、やる事と言えば交互に足踏みを繰り返すだけと非常にシンプルです。
取り組む際には、スマートフォンやテレビなどを見ながらでも良いので、最低でも一日30分は取り組みましょう。手軽にできる反面、短時間だけでは効果は薄いので、必ず決めた時間分は行ってください。
ステッパートレーニング用の器具になります。前方にワイヤーが付属しており、グリップを持つことで体勢を安定させた状態のままトレーニングが続行できます。
この様に、何も器具を使わなくても、室内でできる有酸素運動トレーニングは様々あります。そして、ある程度の場所さえ確保できるのであれば、この後ご紹介するトレーニング機器を導入すると、より効果的になるでしょう。
まずは、エアロバイクになります。場所としては1畳程度のスペースさえあればすぐに活用する事が出来、屋外で自転車を漕ぐのと同じトレーニングを行えます。負荷を16段階で細かく調整でき、静音設計なので周囲に迷惑もかかりません。
もう1つ、ランニングマシンもお勧めです。外にランニングに行くのが面倒に感じられる方でも、自宅にランニングマシンがあればすぐに始められます。組み立てと折り畳みモードで使い分けられ、足元にはLEDディスプレイが表示されます。
わざわざ外に出向くのが面倒な方であっても、自宅でできるトレーニングであれば、今すぐにスタートさせる事が出来ます。器具を使えばよりトレーニングの幅が広がりますので、ぜひ実践してみてください。
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