ロードバイクで本格的にサイクリングを楽しみたい、という方もいる事でしょう。様々なアイテムが必要になりますが、その中の1つにビンディングシューズがあります。自転車を効率よく走らせ、サイクリングをより楽しいものにするためにも、今回はお勧めのビンディングシューズをご紹介していきます。
ビンディングシューズというのは、主にスポーツタイプの自転車に乗る上で、ペダルに足を固定し安定して漕ぐ事が出来るようになるシューズです。ロードバイクやクロスバイク、マウンテンバイクなどの自転車では、ビンディングシューズはよく使われます。 自転車のペダルも、ビンディングペダルという靴を固定するためのものであれば、シューズと噛み合って足元がペダルと一体化します。漕ぐだけではなく、ペダルを引く動作によっても進む力となり、坂道や長距離走行も楽になります。
ロードバイクに乗っていて、ある程度ステップアップをしてくると、走る場所も広がりますし、走行する際のスピードもそれに比例して上がってきます。ペダルを回す回転数が上がると、ビンディングシューズ、ペダルによって足が固定され、安定してペダリングが出来ます。 自分が制御できる範囲内でペダルを回す事が出来るので、安全の面で言っても、ビンディングシューズを用いた方が良いと言えます。その為、主な効果としては、足を固定する事で安定したペダリングになり、更にロスなく力を込めて漕げるようになります。
ただし、バイクなどでもそうですが、自転車は低速走行する際はバランスが取りにくい乗り物です。その為、近所を流す程度に走るくらいであれば、無い方が良い事もあります。ロングライドで、かつ30㎞以上の速度で走るといった条件下で、初めて効果を発揮するのです。
一口に足をペダルに固定できるビンディングシューズといっても、いくつかの種類が存在しています。例えば2穴タイプのシューズがあり、名前通り靴裏に2つのネジ穴が開いています。「SPD」とも呼ばれ、固定力が低めで着脱が容易な分、乗り降りが多いクロスバイク等に向いています。 続いては3穴タイプのシューズで、こちらはシューズ裏に3つの穴が開いています。「SPD-SL」とも呼ばれており、ロードバイクで用いられるシューズの大半はこれが該当します。2穴よりも固定力が高く、高速走行でも安定感があります。
4穴タイプや、5穴タイプというものもあります。留め具が多くなる分、しっかりと足を固定する事が出来る反面、降りた時に歩きにくくなる点は注意が必要です。また、5穴タイプは2穴タイプや3穴タイプの両方に対応可能です。
そんなビンディングシューズを手掛けている人気メーカーといえば、「シマノ」があります。日本国内のブランドながら欧州の自転車競技選手にも供給されていて、エントリーモデルからミドル、ハイエンドモデルと多数のシューズがラインナップされています。 「フィジーク」は自転車のサドルに注力しているブランドです。トッププロの競技選手からサイクリングをたしなむ一般ユーザーまで、使用者は幅広く存在しています。 更に「SIDI」なども人気です。バイク用のブーツ等も手掛けているメーカーで、イタリアの老舗ブランドです。欧州のプロのレーサーの足を守ってきた長い経験があり、日本人の足のサイズにも合わせやすい「MEGA」シリーズなども展開しています。
ご紹介した以外にも、ビンディングシューズを手掛けているメーカーは様々存在していますし、その分豊富な製品が登場しています。その中で、自分に合ったシューズを選択するためにも、ポイントを押さえておく事が大切です。
まず1つは、留め具の種類です。大きく分けると「ベルクロ」「バックル」「ダイヤル」とあり、ベルクロタイプのシューズはマジックテープと同じように締め込みます。脱着が容易で、エントリーモデルにも多い傾向にあります。 バックルタイプは、ラチェット式のバックルがありこれを使って締め込みます。走っている最中のシューズの操作こそしにくいものの、固定力に関しては優れていて、足先2本がベルクロで、足首近くにバックルというようにベルクロと併用されることが多いです。 そしてダイヤル式は、ダイヤルを使ってワイヤーを締めて使うタイプのシューズになります。脱着が容易であり、かつ走行中の操作もしやすいです。こちらも、ベルクロやバックルとの併用がされる事も多いです。
もう1つ、シューズ本体の重さも大切です。自転車に乗って走行する以上、履いているシューズが軽いものであればあるほど、より軽快なサイクリングを楽しめます。目安としては、ロードバイク用だと片方230以下、マウンテン用だと350g以下で軽量と言えます。 特に、速さを求めているロードバイク用のビンディングシューズの場合、より軽量さに重きを置いているモデルが多く、軽さに特化したモデルも展開されています。
以上、ビンディングシューズとはどういったシューズなのか、種類や選び方のポイントなどについて解説してきました。ここからは、本題となるお勧めのビンディングシューズを合計15点ご紹介していきましょう。
まず1点目は、人気メーカーであるシマノのシューズになります。ダイヤル式の留め具を採用しており、アッパー素材には科学的に最適化が施されたものを使用していますので、足へのフィット感とペダリングのパフォーマンスが非常に優れたものになります。 ダイヤルについては2つのロープロファイルのBOALi2ダイヤルが採用され、留め具合を幅広く調整できます。
また、ヒールカップがかかとをしっかりと固定してくれるので、足がねじれるのを予防しています。
2点目も同じくシマノのビンディングシューズです。「RP1」は高い品質と実用的な機能の2つを両立したシューズであり、穴は5穴タイプと2穴、3穴タイプの両方のペダルに対応していますので、ロード、クロス、マウンテンなど多く乗り分ける方にお勧めできます。
ソール部分には通気性を確保するためのベンチレーションを施したグラスファイバーコンポジットナイロンが採用され。しなりを生んで足の自由度を高めています。アッパーのパンチング加工がされた合皮レザー、メッシュと相まって、快適さは抜群です。
1点目と同じく、シマノ製のダイヤルタイプの留め具を採用しているシューズになります。メインの留め具はベルクロですが、ダイヤルのワイヤーも併用されていますのでフィット感は非常に優れたものになっています。 柔軟性に優れているマイクロファイバーの合成皮革を素材に使っており、足へのフィット感は良好です。本体重量は足サイズ26.5㎝のモデルで片足224gと、ロードバイク用全体で見ても軽量さが光ります。
オフロード用としてラインナップされているビンディングシューズです。ミッドソールの部分には丈夫さと軽量さに優れているカーボンファイバーが素材に使われていて、ペダリングした時の力を効率的に自転車に伝えてくれます。 留め具はダイヤル式ですので、細かな微調整を走行中にも行う事が出来ます。
また、高密度のデュアルラバーコンパウンドがグリップ、本体の耐久性と柔軟性の絶妙なバランスを実現し、ストレスフリーなライディングを補助してくれます。
足へのフィット感、および長時間のライディングでも快適に履き続けられるように、通気性を重視して設計されているモデルです。ダイヤル式の留め具はBoa L6ダイヤルによって、素早く、かつ正確な調整が行えます。 穴は3穴タイプとなっていて、高密度のシンセティックレザーによりロングライドでの快適さも良好です。
ヒールパッドについては丈夫かつ幅広なものが用いられており、降りてからも歩きやすくなっています。
優れた履き心地を提供し、気ままなツーリングやトレッキングにぴったりなSPD、つまり2穴に対応しているシマノ製のシューズです。アウトドアスタイルシューズとして、マウンテンバイクシューズとしての使いやすさと、歩行性を両立しています。 素早く、かつ簡単に調整できるスピードレーシングシステムを採用し、上部にあるストラップによってさらに細かな調整を行えます。一枚繋ぎでできているアッパーが足にピッタリとフィットし、高い耐久性と軽量さを獲得しました。
普段着と併せて使っても違和感なく履く事が出来るシンプルなデザインのシマノ製シューズになります。ビンディングシューズとしての性能はもちろんの事、デザインにもこだわられていますので、入門用としてもお勧めできます。 ロードバイク用として汎用的なSPD-SL、つまり3穴タイプのシューズで、メインの素材に合成皮革を使っています。自転車での走行をしている最中のシューズの蒸れを効率よく排出するなど、性能面での抜かりもありません。
8点目も、街中ではスニーカー感覚で歩くことができ、自転車に乗ったらビンディングサイクリングシューズとして活躍する、タウンユースなスタイリングで使う事の出来る唯一無二のシマノ製多用途シューズになります。 内側に隠れたシャンクプレートが、ぺダリング時にパワーを効率的に伝達し、長距離のサイクリングも快適にしてくれます。衝撃を吸収するEVA素材を使ったミッドソールが、自転車を降りての歩行時も快適さをキープします。
留め具に太いベルクロを使っているのが特徴的な、フィジークのビンディングシューズになります。プレッシャーポイントを広めに設計してあるため、履いた時の足の圧迫感を感じにくく、それでいて包むようなフィット感を得られます。 デザインはシンプルかつスタイリッシュな物でありながら、足の固定に関してはしっかりと行ってくれます。アウトソールにナイロン素材、ソール部分にはカービン強化ナイロンを使い、軽量かつ快適にサイクリングに運用できます。
クロスカントリー競技からトレイルライディングまで、幅広くカバーして使う事が出来るシューズです。アッパーに人工皮革のマイクロテックス素材を使っており、耐久力、防水性に優れるためにオフロードで使う事も可能です。 2穴タイプですので固定力はそこまで高くはないものの、その分脱着が容易になっています。締め付けはBOAダイヤルの他、先端付近にベルクロも付いていますので、様々な足の形に対応させられます。
素材にニットを使用しているのが特徴的なフィジーク製のシューズです。プロの自転車の競技選手として活躍されている方も使用している、同メーカーのハイエンドモデルに位置するビンディングシューズです。 ハイエンドというだけあって、快適さや履き心地に関しては当然ながら優秀です。さらに締め付けは「インフィミート・ボリュームコントロール」と「ダイナミックアーチサポート」という2種のBOAダイヤルが使われ、微細な調整に対応できます。
人間工学に基づいて設計され、足の解剖学的な構造にしっかりとフィットするよう、左右のシューズが非対称の構造になっているシューズです。かかとの上部分から包む様なデザインをしており、履き心地は常に快適なままです。 平地でもあれた路面でも、あらゆる場面で快適なパフォーマンスを実現するために、このような人間学的な設計がなされています。締め付けについてはダイヤルによって調整が出来る方式ですので、走っている最中でも簡単にセッティング可能です。
ジロのビンディングシューズは、アッパーにアッパーに「帝人」という日本の繊維メーカー製のTPU溶接補強材を、ソールに軽量で耐久性に優れる「TeXtreme」のカーボンソールを採用しています。これらにより、軽さと耐久性を実現してプロレベルのスペックのモデルとなっています。
イタリアのSIDIからは「Genius 7」のご紹介です。カーボン複合性のソール、双方向ラチェットクロージャーのキャリパーバックル、滑り止めハイセキュリティフックとループクロージャーストラップなどにより、プロレベルのロードシューズとして完成しています。
最後の15点目は、SIDIの「ALBA」になります。「空気の通り道」を施し、従来のソール比で25%もの軽量化に成功、剛性やパワーの伝達を保ちつつも、足の血流を妨げることが無いように柔軟性を保たせており、エントリーモデルとしてお勧めです。
ビンディングシューズは、快適かつ楽しいサイクリングを体感する上で欠かす事の出来ないアイテムです。是非ご自分の足に合うシューズでサイクリングに臨んでみてください。