無駄な脂肪を落とし、体重を減らしたい時には、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動が思い浮かびがちですが、実はしっかりと効果を得たいのならば筋トレが効果的と言われています。今回の記事では、痩せられるダイエットにお勧めの筋トレメニューをご紹介します。
ダイエット、と聞くと、どんなメニューを思い浮かべるでしょうか?多くはジョギングなどの有酸素運動、ヨガやストレッチなどを思い浮かべやすいですが、実は筋肉トレーニングも痩せるのに効果的なのです。
筋トレというと、筋肉を太く強くするものですから、腕を細くしたいからやりたくない、と思った事も多いでしょう。しかし、実際に腕が太くなるレベルまで鍛えようとすると、相当やりこまなければなりません。 そもそも筋肉トレーニングは、無酸素運動に位置する運動の一種であり、筋肉に刺激を与えるトレーニングです。体内にある糖質をエネルギー源として消費し、基礎代謝、つまり何もしていなくても消費するエネルギー量を増やせます。 特に女性の場合、男性よりも筋肉が付きにくいので、より実践するべきです。体の細いモデルの方であっても、トレーニングの中に筋トレを取り入れているほどです。
よく思い浮かびがちなダイエットの運動として、ジョギングや水泳といったものが挙げられます。これらと筋肉トレーニングの何が違っているのかというと、消費しているエネルギー源が異なっているのです。 まず筋トレに関しては、先に解説した通り体内にある糖質を主なエネルギー源として消費します。筋肉を動かすエネルギーを酸素を使用せずに作り出していますから、無酸素運動と呼ばれています。 これに対して有酸素運動は、酸素を使って脂肪を消費し筋肉を運動させるものになります。脂肪が減少しますので、体脂肪減少や高血圧などに効果が期待でき、負荷としては低~中程度のものです。
この様に、筋トレというのは単に筋肥大を狙うものではなく、基礎代謝を向上させて効率的に痩せるためにも非常にお勧めできるトレーニングなのです。しかし、闇雲にやっていても体を痛めてしまう可能性があるので、頻度や時間帯を適したものにする必要があります。
まず頻度についてですが、毎日やるのはお勧めできません。なぜNGと言われているのかというと、筋肉の超回復という作用が関係しています。筋トレでは当然筋肉に負荷がかかり、一度破壊されることになります。 そして、破壊された後は体が筋肉を元に戻そうとして、修復する作用が働きます。これが超回復であり、筋肉が回復に要する時間は48時間から72時間、つまり丸2日から3日程度かかるという事です。 筋トレで負荷をかけた部位を、翌日以降もまた鍛えようとすると回復が間に合わず、筋肉量そのものが減少してしまいます。ですから、筋トレをしたらその部位は1日か2日休めて、別の部位を鍛えるのが勧められています。
続いて筋トレを行う時間帯については、16時から18時ごろが最も良いと言われています。なぜならば、一日の中でも最も血行が良いのは夕方ごろで、ちょうどこの時間帯が該当します。時間が空いているのなら、この時に取り組むのを推奨します。 もし夕方に筋トレをするのが難しそうな場合にも、無理に時間を作ろうとしないで、寝る三時間以上前に行う事、食事直後を避ける事、バナナなどを軽めに食べ、パフォーマンスを挙げてから行う事などに留意しましょう。
以上、筋トレをダイエットに取り入れるべき理由や、頻度などについてそれぞれ解説してきました。ここからは、そんなダイエットに効果的な筋肉トレーニングのメニューを、やり方を踏まえてご紹介していきます。
https://www.youtube.com/watch?v=pBo_DjHqVws まず1つ目にご紹介するメニューは、プランクになります。マットやベッドなどの柔らかい敷物の上で行うトレーニングで、スペースを取らずに実践する事が出来ますから、自宅でも簡単に取り組めます。 傍から見ていると簡単そうに見えますが、実際に取り組んでみると正しいフォームで維持するのは中々難しいのです。しかしその分しっかりやれば、お腹やお尻を引き締める効果が十分に見込めます。
効果をしっかりと得るためには、お尻を上に持ち上げない事が大切です。辛くなるとお尻が持ち上がりがちですが、それだと正しく刺激が加わりません。体をまっすぐの状態に維持できるよう注意しましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=Wjp7V0EK0Zg 2つ目は、ノーマルスクワットになります。こちらは筋肉トレーニングの王道メニューとも言われているもので、下半身の強化に特化しています。大腿四頭筋、ハムストリング、大殿筋といった、面積の大きい筋肉を鍛えられます。 大きい筋肉を鍛えられるだけあって、基礎代謝の向上量も大きい等大きな期待が出来ます。ノーマルのみならず、スクワット系のトレーニングは1度の負荷が高いので、数週間でも継続すれば効果を実感できるでしょう。
ノーマルスクワット自体も始めてやると慣れるまでに中々時間を要するレベルの負荷がかかりますが、ワイドスクワットやブルガリアンスクワット、ジャンピングスクワットなどの派生トレーニングがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=vtiJ5tDM4fo 3つ目のトレーニングは、デッドバグです。こちらは、体幹や腹筋といった部位の筋肉を幅広く鍛える事が出来るトレーニングになり、プランクやスクワットなどと同じく自宅でも簡単に取り組めます。 腕、太ももの筋肉の他にも、空中に手足を上げる動作がありますので、その中で腹筋も鍛えられます。全身の筋肉を引き締められ、基礎代謝量の増加も相応に見込めますから、脂肪も燃焼されやすいです。
体幹や腹筋が鍛えられるデッドバグは、簡単に取り組めますし、鍛えた分日常生活において腰などへの負担も軽減されます。 コツに関しては、手足をなんとなく交互に上げ下げするのではなく、筋肉に刺激が行き渡るようにゆっくりと行いましょう。他の筋トレでは負荷をかけにくい部位であっても、デッドバグであればカバーの範囲内です。
https://www.youtube.com/watch?v=C0AqPs-QGW8 ツイストクランチは、布団やベッドの上などでも取り組める筋トレメニューになります。王道メニューの1つに数えられており、上半身に捻りを加える事で綺麗なくびれを目指せます。やり方を極めれば、短期間でも効果を見込めるようになるでしょう。
全ての筋トレで言える事ですが、体を元に戻すときにはチーティング、つまり反動を使用せず、ゆっくりと戻しましょう。肘の位置は固定して、姿勢が崩れないように最初は鏡の前で取り組んでみましょう。 膝と手をくっつける動作が重要で、しっかりと接しなければトレーニングの効果が薄れてしまいます。疲れてくると難しくなりますので、無理な場合にはできる限り近づけてください。
https://www.youtube.com/watch?v=FdEmJ3wPC_Y 5つ目は、ヒップリフトになります。体幹を鍛える事が出来るトレーニングメニューの1つであり、筋肉の付きやすい体になります。今後の筋トレ効率を向上させるためにも、ダイエットの成果を出すためにも、是非取り組んでほしいところです。
ヒップリフトは、痩せるための筋トレに取り組みたい人にも、トレーニングがマンネリ状態になっている人にも、メニューに組み込んでほしいところです。 動作については、お尻を持ち上げる時、下げる時どちらもゆっくりと行うのがコツになります。目安としては、上下両方とも3秒の時間をかけて、反動を使わないように停止もしっかり行って下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=ZqZUK1xaE_Y 6つ目は、ヒンズープッシュアップになります。腕立て伏せの一種であり、大胸筋や上腕三頭筋などの通常のプッシュアップで鍛えられる部位に加えて、腹筋や背筋などのより広範囲の筋肉にも効かせられます。 取り組むことに関しても特に時間や場所を取る事はありませんので、ダイエットをはじめ、運動不足の解消などにも取り組むと良いでしょう。
ヒンズープッシュアップでは、腕、そして上半身を十分に使う事が大切になります。上半身のダイナミックな動きが重要で、腕を曲げるだけでは筋肉への刺激も減少しますから、大げさに思えるほどに上半身を動かすことが効果を発揮してくれるポイントです。
https://www.youtube.com/watch?v=CGZgiDDHRoI 脚を痩せさせたい時にお勧めの筋トレは、スタンディングカーフレイズになります。脚の中でも特にふくらはぎ部分を痩せさせるのに効果的と言われていて、行う事は足の上下運動だけと非常に簡単ですから誰でも取り組めます。 ふくらはぎというのは人体の中でも「第二の心臓」と呼ばれていて、下半身の血液を上半身へ送る大切な役割があります。デスクワークなどが多いと筋肉量が落ちてしまいやすいので、そうした方に特にお勧めです。
先に述べた通り、つま先立ちになっては元に戻ってを繰り返す非常に単純な筋トレなので、取り組む回数については多めになります。足以外は動かさないので、テレビを見ながらでも取り組んでみて良いでしょう。
https://www.youtube.com/watch?v=I2NKfCgeNuo パイクプレスとは、三角筋や上腕三頭筋に効かせられる、自重トレーニングです。この2つの筋肉は自重トレーニングで鍛える事がなかなか難しいとされていますので、器具無しでそれらを鍛えたい場合にうってつけです。 当然、ダイエット目的で取り組んでいる分、基礎代謝の向上はもちろん狙えますし、肩こりの予防、もしくは今患っている場合には改善を目指せます。特に女性は、二の腕を引き締める効果も見込めます。
取り組む時には、勢いをつけて行わない事に気を付けましょう。どのトレーニングでもそうですが、無駄に勢いをつけるのは負荷から逃れているのと同じで、それでは効果が得られにくくなります。
https://www.youtube.com/watch?v=706ifN-qrwY 9つ目にして初めて器具を使ったトレーニングになりますが、ダンベルカールになります。筋トレらしいトレーニングであり、確かに力こぶを作る時にも取り組みますが、細身の二の腕を手に入れるのにも効果的です。 やる事としては至極単純で、ダンベルを両手で持って肘を曲げる、カールさせることで上腕二頭筋を収縮させ、負荷をかけます。フォームもシンプルかつ簡単なので、初心者向けとも言えます。
コツとしては、肩を上げない事です。初心者の方は特にダンベルを上げる時に肩も上げてしまいがちですが、これでは二頭筋への刺激が軽くなりますので、あくまでも肘の動きだけで持ち上げるようにしましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=5KGveDl6FGE 最後にお勧めする筋トレメニューは、チンニングです。チンニングとは、鉄棒などにぶら下がる事でトレーニングになる、所謂懸垂に該当します。肩、腕といった部位はもちろんの事、腹筋や胸筋にも効果があります。 背中、腕といった部位の筋肉は面積も大きめですから、効率よく筋肉を鍛えられ、基礎代謝の向上も狙えます。家では難しいかもしれませんが、ジムに行ったのならばぜひ行ってもらいたいトレーニングです。
中々体を上げられずに懸垂が難しいという場合には、無理に体を浮かせる必要はありませんので、つま先を床につけても良いです。 効果をしっかりと発揮するためには、バーを胸へとしっかり引きつける事が大切になります。胸筋や腕の筋肉へと刺激が加わり、効率よく引き締められますので、1回1回意識しながら取り組んでみましょう。
ダイエットと言えば、運動はもちろん必要であることは分かるでしょうが、同時に食事制限を加える事も必要なのではないかと思っている方も、決して少なくは無いでしょう。 実際は、食事制限も効果が無い事はありませんが、ダイエットのための過度な制限は逆効果となります。筋トレ、およびダイエットの成功に関しては、バランスの取れた食事が大切になりますから、抜き過ぎも良くは無いのです。
食事をするタイミングについてですが、食事をする前、つまり筋トレを食後にすることがお勧めされています。なぜなら、食後の体内には体を動かし筋肉をつけるのに必要なエネルギーがしっかり蓄えられているからです。 筋トレを行う際には、多くのエネルギーを消費します。特にハードめのトレーニングとなれば猶のこと必要で、エネルギー不足からくる筋肉の破壊といった心配もなくなります。 食後は副交感神経が優位な状態になり、時間が経つにつれて交感神経が活発になります。時間が空きすぎてもいけませんが、逆に本当に直後というのも逆効果ですので、食後2時間から3時間後あたりが最も良いタイミングとなります。
2つ目に、プロテインを摂取してタンパク質を補う事もお勧めされています。飲んだ事の無い方にとっては、プロテインは筋肥大、つまりムキムキな体系を目指す男性が飲むものだというイメージがありがちでしょう。 実際のところは、プロテインというのはタンパク質の塊であって、タンパク質を粉末状や固体にしたものなのです。体中の筋肉を形成しているのも元はタンパク質なので、必要だから摂取しているのです。 昨今は低カロリーかつ高タンパクな製品も多く登場しており、普段の食事で十分な量を摂取するというのはなかなか難しいところがありますから、是非男女問わずダイエットに取り入れてほしいです。
これまでご紹介してきた筋トレメニュー、そして食事に工夫を加える事で十分にダイエット効果を得る事が可能です。もしももっと効率よく痩せたいという場合には、他の運動も合わせる事で効果を発揮しますから、最後にそれらをご紹介します。
1つ目は、リンパマッサージです。全身にリンパ管というものが網の目のように広がっており、余分な水分や老廃物などを排出する役割を担っています。このリンパの流れを滞りなくさせるのが、リンパマッサージになります。 リンパの流れが悪い状態では、冷え性になったりむくみが出来たりと、良い事がありません。特に、座りっぱなしや立ちっぱなしといった状態が続いているとなりやすいので、途中で軽めに体を動かす事をお勧めします。 ダイエットと言えば基礎代謝の向上がありますが、このマッサージも関係していて、血液の流れを良好にする効果があります。その結果、代謝が上がって筋トレと合わせるのにうってつけという訳です。
2つ目は、有酸素運動になります。今回ご紹介してきた筋肉トレーニングは無酸素運動に該当しますが、有酸素運動、つまりジョギングやウォーキングなどと組み合わせる事で、更にダイエットが効率化されます。 その理由は、それぞれで消費するエネルギーが関係しています。筋トレ、つまり無酸素運動では糖質をエネルギー源としていましたが、有酸素運動では脂肪が消費されるので、無駄な脂肪を減らしたいダイエットではこれら2つの組み合わせが大切です。
ただし、有酸素運動で脂肪を消費するのは、ある一定の時間が経過した後ですので、1回にかける時間は筋トレに比べるとやや長めになります。また、筋トレ、有酸素運動は1日ごとに交互に取り組むのが推奨されています。
もう1つは、ストレッチになります。ストレッチは、誰もが知っている通り、体を柔軟にさせる事で可動域を広げるのが目的です。本格的な運動の前に行えば、怪我を防止する事にもつながりますし、脂肪の燃焼率向上といった効果もあるのです。 ストレッチの動作を大きめにすれば、その分基礎代謝量も増えて、より脂肪が燃焼されやすい、すなわち痩せやすい体づくりが目指せます。 加えて、ストレッチは体の凝りやむくみといった悩みを解消させられるので血行も良好になったり、脂肪の分解を促す役割のあるホルモンが分泌されるといった効果まであると言われていますので、脂肪の付きにくい体にするためにも、事前のストレッチは必須でしょう。
どうにかして体重を減らし、理想的な体にするダイエットがしたいのであれば、有酸素運動だけではなく、筋トレなどの無酸素運動も必須と言えます。そして、これらを組み合わせることで、より短期間でも良い効果が得られるでしょう。 筋トレを行うのであれば、腹筋ローラーやバランスボールといったアイテムを利用するのもお勧めできますし、最近であればダイエットアプリなども活用するとより変化が分かりやすいでしょうから、ぜひ色々と利用してみてください。