筋肉トレーニングを行う方には非常になじみ深いプロテイン。筋肉を効率よくしっかりと作るのを助けてくれる効果がある事で知られていますが、では運動を特に行わない人が飲むと太ってしまうだけなのでしょうか?今回は、プロテインは運動しない人が飲んでも良いのか、どういった方にお勧めなのかを解説します。
プロテインと聞くと、筋肉トレーニングをする人が効率的に筋肉を作ったりする為に飲むもの、というイメージが思い浮かびがちです。ですがそもそも、プロテインとは言い換えればタンパク質の固まりです。 このたんぱく質は、炭水化物、脂質と並んで三大栄養素の1つに数えられており、人間の体を形成する上ではなくてはならない成分です。主に各種の肉類や魚介類、卵類、乳製品や大豆製品などが多く含んでいます。 血液、筋肉、皮膚や爪、髪の毛とった人の体を構成する要素それぞれを作り出し、維持するためには欠かせない栄養素です。健康的な若さを保ったり、病気から体を守る免疫力を高めるといった意味でも、誰でもタンパク質は摂るべきです。
では、人間が体を作り出し、維持するためにはどの程度の量が必要になるのかという事についてですが、人間一人が一日に摂取するべきたんぱく質の量はある程度決まっています。必要量は、体重1㎏あたりでの計算が可能です。 計算は、成人の場合には自分の体重(kg)×1gで求める事が可能です。すなわち、例えば体重が60㎏の人だった場合、60㎏×1gですので、一日に摂るべきたんぱく質は60gであると計算で導き出せます。 ただ、活発に活動をしていない人の場合にはこの限りではなく、特段運動をしていない人の場合には、必要量は0.8gになります。上と同様の条件で計算すると、60㎏×0.8gですので48gが必要量となります。
基本的に、私たちはこのたんぱく質を、日々の食事から摂取しなければなりません。先に述べたように、食品の中でも肉類や魚類といった主菜になるものであったり、卵類、乳製品、大豆製品などから良質なたんぱく質が摂取できます。 これらの食品から摂取できるたんぱく質の量は、100gあたり換算で、肉や魚だと20g程度、卵は12g、豆腐は6gから7g、牛乳やヨーグルトだと3、4gほどです。 ステーキの肉であれば100g程度普通に食べられると感じられますが、一般的な魚の切り身だと80g、卵1個が50g、豆腐だと3分の1丁で100gになりますので、こうして数字を量に置き換えてみると、必要量を取るのが難しく思えるでしょう。
人間の体を構成する上で欠かせないタンパク質は、当然筋肉も作っていますので、がっしりとした筋肉が欲しい場合にはより効率的に摂取するためにも必須アイテムと言われます。ですが、運動を特にしない方でも、プロテインを摂取して得られるメリットがあります。
例えば、欠食をする人にはプロテインの摂取がお勧めできます。欠食、すなわち忙しい等の理由で3食キッチリ食べる時間がないという方の事であり、理想としてはまとまった食事を取ってほしいところですが、どうしても難しい場合には効率的な摂取手段としておすすめです。 3食しっかり食べているけれど、一度の量が少ない方もお勧めできます。小食と言われる、もしくはそれを自覚している方の場合でも、必要なたんぱく質の量は他の方と変わりませんので、不足分を補う手段になります。
また、同じく3食食べてはいても、パンと飲み物だけというような簡単な物で済ませてしまう方にも推奨できます。主に主食のみが多いという場合、タンパク質不足は否めませんので、プロテインの導入をお勧めします。
ここからはメリットについて解説していきますが、まず1つ目は、やはりタンパク質が摂取できる事です。三大栄養素にも数えられている非常に重要なタンパク質ですが、毎日の食事で必ず必要量を摂取できているとは言い難いのではないでしょうか? 実際に摂るとなると、魚や乳製品などでも結構な量を食べなければなりませんので、難しいのも無理はないかもしれません。そんな不足しがちなタンパク質を手軽に摂取できる手段として、タンパク質があるのです。 日々忙しい方であっても、パウダーやドリンク、ゼリーなどに加工されているものであれば、時間をかけずに簡単かつ効率的にタンパク質の摂取が可能になります。
2つ目に、脂質や糖質を抑える事が出来ます。どんな栄養素であっても、摂りすぎは良くありません。これらも体に必要な栄養素であることに変わりはありませんが、肉類などで必要な量のタンパク質を補おうとすると、どうしても余分な脂質も摂ってしまいます。 そこで、プロテインを利用します。プロテインはタンパク質の塊でもありますから、脂質や糖質といった他の栄養素を無駄に摂取することなく、必要なタンパク質の摂取が可能になります。特に、就寝前などの小腹がすいた時にはより効果的です。
実は、美肌や美髪効果というのもあります。繰り返して解説する事になりますが、タンパク質が構成しているのは筋肉などではなく、皮膚や髪といった細かな部分にも関係しています。特にダイエットの際に、食事制限をしたことで髪のコシや肌のハリが無くなったという話は珍しくありません。 また、爪が割れやすくなってしまったなどの話もありますが、これらは過度に食事制限をしたことで、体内のタンパク質が不足してしまったことが原因です。これを防止するためにも、必要なタンパク質摂取にプロテインを活用するべきです。
もう1つ、ボディメイクの強い味方になってくれるのもメリットです。減量をするのにも、体をしっかりと作りたい時にもプロテインが役立ってくれます。減量が目的なら、脂質、糖質、カロリーが抑えられているタイプのものがお勧めです。 一日に必要な分のタンパク質を摂取しつつの減量は簡単な話ではありませんが、プロテインを食事に加えれば、十分なタンパク質を取りながらも減量を目指す事が出来ます。 逆に増量を目指している場合には、糖質、カロリーが高めに作られているウエイトゲイナーというタイプのプロテインが向いています。体を大きく作るためには、摂取するカロリーが消費するカロリーよりも多くなる必要があるからです。
プロテインと言えば、筋肉トレーニングや各種の運動をする人が飲むもの、というイメージが強いかもしれませんが、では運動をしない人は飲んではいけないのでしょうか?
結論から申し上げますと、プロテインは特に運動を多く行わない人が摂ったとしても、種類を選べば太ったりする事はありません。一口にプロテインと言っても種類は様々であり、ソイプロテイン、ホエイプロテインなどが代表的で、その効果についても分かれています。 その中でも、大豆を原料としているソイプロテインなどは植物性たんぱく質を含んでおり、こうしたタイプのプロテインならば運動を特にしない人にもお勧めできます。大豆由来のイソフラボンという成分が豊富に含まれ、美容にも効果を発揮すると言われています。
第二に、自分の体に必要なたんぱく質の量を把握していれば、太る事はありません。プロテインとはそもそも、手軽かつ効率的にたんぱく質を摂取するのが目的です。通常の食事でも、肉や魚などに豊富に含まれており、これらを食べる事で摂取しています。 先に解説した通り、人間が一日に必要なたんぱく質の量というのはある程度決まっていて、大人の場合には自分の体重×1gです。ですので、体重が60㎏の人の場合には、60㎏×1gなので一日に必要なたんぱく質は60gという事になります。 そして、活発に運動をしないのならば必要量は0.8gになりますので、更に少なくなります。この必要なタンパク質の量を上回って摂取しなければ、簡単に太る事はありません。
そして、カロリーの計算もしっかりすれば、太るまでには至りません。プロテインを運動をしない人が飲んでも太るだけ、と思われる方も少なくないですが、それはプロテイン自体が原因なのではなく、カロリー量が原因だと考えられます。 プロテインは、平均して1gに4kcalのカロリーを含んでいます。食事にプラスする場合、このカロリー量をプラスして計算することになります。運動をしていればプラスした分のカロリーも消費するでしょうが、特にしていない場合、食事に加えたプロテインは上乗せされます。 このカロリーが消費できなければ、当然ながら体には脂肪として蓄えられるだけですから、必要以上に摂らなければ太りはしないのです。
この様に、プロテインを飲んだからと言って必ず太るなどという事はなく、しっかりと計算をすれば無駄な脂肪が増える心配は要りません。最後に、運動をしない人にもお勧めできるプロテインの製品をご紹介しましょう。
牧草由来の飼育のみで育てられた牛からとれた生乳を原料とした、ホエイプロテインです。ホエイプロテインは牛乳を原料としていて、母乳の成分に近く、カロリーが低めながら栄養分は豊富で、体に素早く吸収されるのが特徴です。 単純にカロリー自体が低めで、1食30gあたり118キロカロリーとなっています。
プレーンタイプですのでお好みのドリンクで飲む事が出来、おやすみ前の小腹が空いた時や朝食にプラスといった方法で摂ってみましょう。
プロテインシリーズとして有名なザバスのソイプロテインです。名前の通りソイ、つまり大豆を原料に使ったタイプのプロテインですので、含まれているのは植物性のものであり、吸収に時間がかかりその分満足感が持続します。 満足感が持続するという事は、それだけ無駄な間食などを押さえられる事につながっており、余計なカロリー摂取を防げます。
体づくりに欠かせない4種のビタミンB群、ビタミンC、ビタミンDなど栄養分も満点です。
DHCのダイエット向きプロテインです。イチゴミルク、ココア、コーヒー、牛乳、バナナ、ミルクティといったバラエティに富んでいる豊富なフレーバーで、ダイエット時の置き換え食として定番のドリンクタイプです。 ビタミンを11種類、ミネラルも同じく11種類配合しており、1回の食事に必要な栄養量を100%備えています。さらにタンパク質と食物繊維も必要量を十二分に満たしており、それでいて脂質やカロリーは控えめですので運動しない方にピッタリです。
減量するためのプロテイン、クレバーウェイトダウンホエイプロテインです。ホエイ系のプロテインですので牛乳を原料としており、0.7%しか含まれていないホエイプロテインをさらに精製した高純度の原料を使っています。 卵に換算して3個分の高たんぱく、そしてご飯1杯と比較して7分の1の低糖質となっており、セロリ約10本分の約10gの食物繊維も配合、更に21種類の乳酸菌や穀物麴により、短期集中で効率よく減量をしたい方にお勧めです。
こちらも牛乳を主原料としたダイエット用ホエイプロテインです。1食分あたり35gのタンパク質の比率、炭水化物や糖質などの余計な栄養素は極力省いており、緑茶エキスやイヌリンなどが理想的な体系に向けたダイエットに貢献してくれます。
クッキー&クリーム、ストロベリーショートケーキなどフレーバーも豊富です。
バルクスの1㎏ホエイプロテインです。30年以上のトレーナー歴を持つ山本義徳氏が監修した製品であり、タンパク質含有率が高く、味が良くて溶けやすいというプロテインパウダーに求められる条件を満たすように設計されています。 この条件を満たせるように徹底的に研究して開発されており、1回につき30g程度を水などに溶かして飲むだけ、フレーバーも厳選したココアパウダーを独自比率でブレンドするなど、こだわって作られています。
ダイエット用のプロテインならばこちらがお勧めです。含まれているタンパク質とアミノ酸がバランスよく含まれている指標であるアミノ酸スコア数値は100となっており、質の良いタンパク質の摂取が可能。
保存料や各種人工料も使われていません。
最後は減量したい方にもお勧めのホエイ&ソイプロテインです。ホエイとソイのダブル配合がされているプロテインで、プロテインと難消化性デキストリンを配合する事で余分な炭水化物の摂取をブロックしてくれます。
プロテインは、筋トレや運動をしない方であっても飲む事が出来、むしろ健康を重視するのであれば飲むことで得られるメリットも多いものです。是非毎日の食事の中にプロテインを導入してみてください。